9月20日開幕のラグビーワールドカップ(W杯)の日本代表に選出された、韓国出身のプロップ具智元(グ・ジウォン、25)が、三重県鈴鹿市の所属先のホンダで会見を開いた。

日本代表として初のW杯に「ラグビーをするために日本に来た。日本に来たときから一番の夢です。うれしいです」と満面の笑みで語った。

具は元韓国代表で「アジア最強プロップ」と呼ばれた東春(ドンチュン)を父に持ち、中学3年のときに、競技環境が充実した日本へ。日本で力を磨き代表に選出されるまでになった。

だが、宮崎合宿が行われた7月9日に右手甲を骨折し、戦線離脱。別メニューで調整した。パシフィック・ネーションズ杯(PNC)は招集されず、W杯まで1カ月に迫った20日、北海道・網走合宿でようやく代表に合流した。

「PNCはケガで出ることができなかった。練習でしか(自分のプレーを)見せることができなかったので、(代表に選出されるか)不安に思っていた」と胸の内を語った。

W杯の目標を聞かれると「選ばれたことに満足せずに、期待に応えられるように準備して、ベスト8以上の結果を残せるようにがんばります」と柔らかい謙虚な口調で話した。