ラグビーW杯日本大会で開幕3連勝と快進撃を続ける日本代表は、13日に1次リーグ最終戦でスコットランド(横浜・日産スタジアム)を相手に初の8強入りを目指す。

ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)率いるチームは多様なルーツを持つ選手が「ONE TEAM(ワン・チーム)」を合言葉に結束。歴史的偉業をかけた決戦を前に、登録メンバー31人による強固なつながりを紹介する。

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世界を驚かす大躍進を見せる日本代表。心を1つに一枚岩となって戦うチームのつながりを知れば、その強さに納得するはずだ。

(1)王国NZ 桜のジャージーを着る31人のルーツは7カ国にわたる。その一大勢力が5選手が名を連ねる王国ニュージーランド(NZ)だ。主将を務めるリーチと、38歳トンプソンは同じ高校の先輩後輩。クライストチャーチの緑豊かな学校で学んだ2人が、今は日本語を巧みに操る。

(2)イケメン四天王 トンガからやって来た5人は、全員が日本の大学を卒業。ロックのヘルは拓大の主将として、後輩で韓国出身のプロップ具をかわいがり「代表で一緒にできるのがうれしい」と笑う。南アフリカ出身初の日本代表となったファンデルバルトは「ヴィン様」と女性ファンが多く、オーストラリア出身ムーアはモデル経験あり。サモア生まれのラファエレ、南ア出身のラブスカフニと合わせて「イケメン四天王」と言えるだろう。

(3)92年黄金世代 帝京大は最多7人を代表に輩出。3人の東海大、2人の拓大が続き、残りは早大、明大など1人ずつ。快足自慢の松島、福岡の両WTBら92年度生まれは5人が名を連ね、北出は「高校時代から『ゴールデンエージ』と言われてきた」と中堅として代表を支える。

(4)多様な共通言語 チーム内で飛び交うのは日本語、英語、トンガ語など多種多様。それでも分け隔てなく会話し、食事に出かける。大会前、ジョセフHCは「『形』ではないが、非常に結束力の高いチーム。チームのためには何でもできる」とうなずいた。

スローガンは「ONE TEAM」。いくつものグループが重なり合い、互いを尊重し、強い日本がある。