勝負はグラウンドでつける! ラグビーW杯日本大会で初の8強を目指す世界ランク8位日本代表は11日、都内で1次リーグ最終戦の同9位スコットランド戦(13日、横浜・日産スタジアム)登録メンバー23人を発表した。席上でジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)は、日本の実力を疑問視するスコットランドの姿勢に戦闘モード。フランカーのリーチ・マイケル主将(31=東芝)をゲーム主将へ復帰させた運命の一戦で、正々堂々とA組首位通過を決める。

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海外の報道陣が多く駆けつけた、都内の会見場。前戦のサモア戦前、すぐに名前を読み上げたジョセフHCが、開口一番に言った。

「ここ何日か記事を読んでいるが、我々を批判するコメントがある。プール戦(1次リーグ)で3勝はまぐれでもなく、選手のハードワークの成果だ。世界のエリートチームの1つとして、認められるぐらいのプレーをしてきた」

前日10日にはW杯組織委員会が台風19号の接近により、日本-スコットランドを含む13日の試合開催可否を、当日朝に判断すると発表。仮に中止で引き分け扱いとなった場合は、日本のA組首位突破が決まる。それを受け、スコットランドのタウンゼンド監督は「無観客であっても別の会場になったとしても、試合が行われると信じたい。試合中止によってW杯の結果が左右されるようなことは、どんな競技でもない」などと発言。英メディアでは、法的措置も検討していることが報じられている。

日本がボーナスポイントを獲得したサモア戦最終盤の攻防についても、同監督は「正直、信じられない判定」とし、スクラム時に主審がサモアに対して取った反則を批判。関係者によると4連勝で1位突破にこだわるジョセフHCは、台風による試合中止など、他力での突破を願っているように捉える姿勢に怒り心頭。首脳陣は結束を強固にし「グラウンドで決着をつける」と早くも戦闘モードだ。

ジョセフHC 月曜の朝に起きた時、トップ8にふさわしいのか、そうでないのかの結果が出ている。スコットランドと比較して、我々は国民全体が後押ししてくれている。モチベーションは最高。決して恥を恐れていない。

過去の対戦成績は1勝10敗。それでも正々堂々と強敵を倒し、首位突破で南アフリカとの準々決勝に向かうことしか考えていない。日本の実力は80分で示す。