北越が新発田南に59-0で快勝し、2年連続の決勝進出を決めた。CTB神田凜主将(3年)が3トライを決めるなどバックスを中心に9トライを奪った。

決勝は11月3日、新潟市陸上競技場で行われる。

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一気に駆け抜けた。前半終了間際、左への展開から抜け出した神田は速度を落とさずにインゴールに走り込んだ。チームの4トライ目。自身のこの試合初トライで前半を折り返すと、神田は後半も新発田南の守備を置き去りにして2つのトライを重ねた。

ハットトリックに「前の試合は自分のミスが多かった。今日は主将としてしっかりしたプレーをしたかった」。準々決勝の長岡戦は38-0。ただ神田はボールが手に付かず流れを切った。トライもなかった。この日は「スペースを見つけて走ることを意識した」。冬場から始業前に1時間の筋トレを続けた。鍛えた体幹と筋力で力強い突破を見せた。

神田のプレーは北越の狙いそのものだった。増田宇宏監督(30)は「今日はバックスで勝負するつもりだった」と言う。今季の北越の売りはFW戦。同じようにFW戦が得意な新発田南に対し、あえてバックス勝負で得点を狙った。新潟工との決勝を前にFWとバックスのバランスを確認できた。「自分たちの目標は花園で年を越す(3回戦進出)こと」と神田。昨季決勝で敗れた王者への雪辱に堂々と臨む。【斎藤慎一郎】