ラグビー日本代表NO8アマナキ・レレイ・マフィ(29=NTTコミュニケーションズ)が11日、京都市の母校花園大で凱旋(がいせん)セレモニーに参加した。4年後の23年フランスワールドカップでも、出場を目指すことを宣言した。

冒頭で「おかげさまで、素晴らしい大会にできました。ありがとう。今大会ではケガで何もできなかった。次の大会に向けてがんばりたい」と明言した。

当時世界2位のアイルランド戦で負傷し、決勝トーナメントの南アフリカ戦で途中出場するまで、試合に出られなかった。それでも、直後に参加したスクラムで崩し、PGのお膳立てをした。そのときのことを問われると「前の3人ががんばった。僕は何もしていない」と笑いを誘った。

10年4月に同大ラグビー部関係者の目にとまり、母国トンガから来日した。「初めて来たときはホームシックで、親に帰りたいと電話していた。帰らなくてよかった。花園に来てよかった。誇りに思います」と集まった大学関係者に語りかけた。

当初は、狭く、芝が張っていない土のグラウンドで、練習時間も昼の1時間程度という状況に「だまされた」と言っていたという。だが、ウエートトレーニングなどを個人的に行い、努力を重ねた。指導に当たっていた川勝主一郎総監督(87)は「このような環境で、あれだけの選手が出たことは誇りです」と喜びを隠せない。

4年後に向けてマフィは「けがしないように、体をケアして、パフォーマンスが落ちないようにしたい。チャンスはある」と次の大舞台に向けて始動する。【南谷竜則】