初優勝を目指すフランスが、ナミビアを96-0で圧倒し、3連勝を飾った。
14トライ(認定トライ1含む)に加え、トマ・ラモスは13本中12本のコンバージョンキックを成功させた。96得点は今大会最多で、W杯史上7番目となる記録。ボーナス点も獲得し、勝ち点13とした。
ただ手放しで喜べない事態が起きた。後半5分、SHアントワーヌ・デュポンがパスを出した後、タックルに入ったナミビア主将のジョアン・デイゼルの頭部があご付近に激突。デイゼルは大ブーイングを浴びて退場処分。デュポンは負傷交代となり、病院へ直行する事態となった。
ファビアン・ガルティエ監督は「顎を骨折した疑いがある」と話し、2週間後のイタリアとの1次リーグ最終戦の欠場は間違いなく、さらに1週間後の準々決勝への出場も難しそうだ。
チームに不可欠な存在のデュポンの欠場は痛い。試合は前半を54-0で折り返しており、後半も引き続きデュポンをピッチに送り出したガルティエ監督への批判の声も挙がっている。
指揮官は記者会見で「どう答えろというんだ? ハーフタイムに15人の選手を外すわけにはいかない。選手が負傷退場することはいつだって心配なことだ」と語気を強めた。
フランスは、8月のスコットランド戦でスター選手のSOロマン・ヌタマックが左膝前十字靱帯(じんたい)断裂という重傷を負い、今大会を欠場。それに続くデュポンの負傷は、初優勝を目指すチームに暗い影を落とすものとなっている。