日本と同じD組でイングランドはWTBアランデルの5トライなどでチリに71-0と圧勝し、3連勝の勝ち点14で8強入りに大きく前進した。チリは3連敗の勝ち点0で敗退が決まった。B組で18日付世界ランキング1位のアイルランドが前回覇者の南アフリカとの強豪対決を13-8で制し、3連勝で勝ち点14とした。南アフリカは2勝1敗で勝ち点10とした。

圧巻の11トライだった。前回準優勝のイングランドはアルゼンチン、日本との2試合から先発を大きく入れ替え、主力を温存しながらチリを寄せ付けなかった。出場停止処分を終えたSOファレル主将は待望の復帰。万全の強さを示し、ボースウィック監督は「チーム全体がいいプレーを見せた」と満足げだった。

伝統のキックを多用する戦術にこだわらず、FW、バックスが一体となって猛攻を仕掛けた。前半20分に先制するとハーフタイムまでに5トライ。後半も手を緩めず6トライを加えた。ワールドカップ(W杯)初出場となった20歳のWTBアランデルは大会史上2位に並ぶ1試合5トライを奪い「信じられない。現実じゃないように感じる」と相好を崩した。

司令塔のファレル主将は「とても楽しむことができた」とフル出場して試合勘を取り戻した。SOで先発起用が多いスミスはFBで2トライ。巧みな攻撃参加でアクセントを与え、ボースウィック監督は「選択肢が増えた」と手応えを語る。低かった前評判を覆し、大きく近づいた決勝トーナメントへ期待を高める勝利となった。