横綱審議委員会(横審)による夏場所(5月10日初日、両国国技館)けいこ総見が29日、東京・両国国技館で行われた。

 2場所ぶりの優勝を目指す横綱朝青龍(28=高砂)は鶴竜、栃煌山の新小結コンビらと連続8番。張り差しで得意の左四つになる形で全勝した。痛めている左ひじを気にするそぶりを見せたが、鶴竜をつり落とそうとするなど元気だった。

 「調子が出ないので、無理する必要はないし、自分のできることをやった。(ヒジは)土俵に上がると忘れるけど、大きく振ると痛みを感じる」と話した。

 また、朝青龍を舌鋒(ぜっぽう)鋭く批判する内館牧子委員(60)が心臓病から約7カ月ぶりに復帰。朝青龍は入場すると歩み寄ってあいさつ。けいこ後は同委員と握手しながら耳元に顔を近づけ、何かをささやいた。「天敵」相手のパフォーマンスでも会場を沸かせた。