27日に東京・両国国技館で行われた大相撲秋場所千秋楽で、横綱朝青龍が横綱白鵬との優勝決定戦を制した後に土俵上で両手を突き上げた行為について、師匠の高砂親方(元大関朝潮)は打ち出し後に日本相撲協会の武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)に謝罪したことを明らかにした。

 朝青龍は1月の初場所でも優勝決定戦に勝った後で両手を突き上げ、品格に欠けるとして高砂親方が武蔵川理事長に口頭で注意を受けた経緯がある。高砂親方は「理事長には『申し訳ありませんでした。きちんと(朝青龍に)話します』と伝えた」と話した。

 朝青龍も東京都内のホテルで行われた打ち上げパーティーの後で「ガッツポーズ、やってしまってすみません。うれしくてやっちゃいました」と弁解した。

 武蔵川理事長は初場所後に「次に何かあったら理事会にかける。もちろん両者だ」と、処分を含めて厳しい姿勢で臨む意向を示していた。この日はテレビ中継で朝青龍の行動を目にした際に「また…」と漏らし、顔をしかめていた。

 横綱審議委員会の石橋義夫委員は「横綱はただ勝つだけでいいというわけではない。横綱らしい振る舞い、品格が必要だ。明日(28日)の委員会でも当然議題になる」と述べた。