元横綱朝青龍関(29=本名ドルゴルスレン・ダグワドルジ)が、タレント活動を始めることが7日、分かった。かつて大手芸能事務所のオーナーを務めた有力後援者が個人事務所を設立。力士時代に個人マネジャーを務めた一宮章広氏(31)も同事務所入りする。一宮マネジャーはこの日、今後の話し合いのために、元朝青龍関の滞在先ハワイへ出発予定。将来はモンゴル政界進出を目指す元朝青龍関だが、まずは知名度のある日本でタレントとして第2の人生をスタートさせる。

 抜群の知名度と、たぐいまれなタレント性を生かさない手はない。格闘技界を始め、興味を持つ業界は数多いが、大相撲を引退した元朝青龍関は、まずはタレント活動することに決まった。関係者は「近く個人事務所を設立します」と明かした。

 個人事務所を立ち上げるのは、元朝青龍関の有力後援者で、石川県のパチンコ会社経営のA社長に決まった。同氏は、小池栄子(29)や佐藤江梨子(28)ら、人気巨乳グラビアアイドルが所属する芸能事務所イエローキャブの元オーナー。初場所中の1月16日未明に、都内の路上で知人男性に暴行したとされる問題で、奔走した人物だ。被害者との示談交渉を仲介して、示談金1000万円を用意したといわれている。元朝青龍関の後援者には占い師の細木数子氏らもいるが、最近は最も頼りにしていた有力後援者だった。

 テレビ番組制作会社を傘下に持ち、自ら映画製作するなど芸能界に広い人脈を持つA社長に加えて、元朝青龍関を熟知する個人マネジャー一宮氏も合流する。暴行騒動で「殴られたのは私」と虚偽報告して、混乱を招いた一宮氏は、2日の公式ブログで辞意を表明。しかし、関係者は「引退決定直後に、横綱から『一生お前はマネジャー』と言われた一宮氏は、今後もついていく決心をした」と明かした。

 一宮氏の兄で、元プロレスラーの兄章一氏(40)はこの日、リポーターを務めるTBS系情報バラエティー番組「サンデー・ジャポン」で「この後、僕と弟もハワイに行きます」と、元横綱朝青龍関と合流することを明かした。今後のタレント活動について具体的に話し合うもようだ。

 当の元朝青龍関は、当面の進路も確保できて一安心なのか、ハワイ到着翌日の現地時間6日(日本時間7日)は、午前中からゴルフを楽しんだ。赤いサンバイザーに黒のポロシャツ姿で、フジテレビのカメラに向かって、手を上げた。

 同局の報道番組「FNNスーパーニュースWEEKEND」によると、取材予定が入っていたが、同日午後に「今、話せることはない」とキャンセルしたという。また「プライベートで来ているので、ゴルフもするし飲みにも行く」とも話したという。酒に酔って起こした暴行問題で引退させられたにもかかわらず、早くも気持ちを切り替えたようだ。良くも悪くもこの常識を超えた性格が、元横綱の個性派タレントとして、生きてくるのかもしれない。