「角界の伊達直人」の正体が26日、判明した。「がんばれ大相撲」と刻印された700個のどら焼きが、協会や23部屋に届けられたのは、24日のこと。粋な心遣いで協会員を思いやったのは、朝日山部屋の後援者で、愛知県在住の小林直樹さん(66=東海レベラー鋼業会長)だった。

 「風当たりが強い相撲界だけど、一生懸命やっている人もいる。応援している人もいるんだということを伝えたいと思って、激励の意味を込めて贈らせてもらいました」。子どものころからの好角家。名古屋場所の時には会社の厚生棟だった施設を、朝日山部屋の宿舎として貸すなど、角界を陰で支えてきた。今回の厚意は、協会関係者をホッとさせた。朝日山親方(元大関大受)は「悪い時も支えてくれるのは、本当にありがたい」と感謝した。小林さんは「ぜひ相撲界は自浄能力を発揮してほしい。また相撲が見られる日を楽しみにしています」と話している。