大相撲の横綱白鵬(26=宮城野)が22日、都内の部屋で日本オオカミ協会の丸山直樹会長と初対面した。同協会は、シカなどが増えたことで生態系が破壊されたと主張し、日本では絶滅した野生のオオカミの復活を目指して署名活動を展開。現在も野生のオオカミが存在するモンゴル出身の白鵬は、かねて手紙を通じて協力を要請されていた。シカに食い荒らされたという森林の写真を見た白鵬は「日本を守りたい気持ちがある」と前向きで、10月6日に都内で行われる同協会のシンポジウム参加も検討中だ。

 白鵬が「モンゴルでは神聖な存在」と話すオオカミは、日本では100年以上前に絶滅した。外国産のオオカミを山林に放つのが同協会の計画だが、100年以上も存在しなかった野生動物の復活には、環境省や放たれる地域の自治体、地元住民らの説得は不可欠。長い道のりが待っている。