横綱白鵬(28=宮城野)が格闘家育成に乗り出したことが5日、分かった。自らが代理人となり、父ムンフバトさんの知人でモンゴル人キックボクサーのバトボルド・ツェレイナディミッド(23)を日本でプロデビューさせる。13日に東京・後楽園ホールで開催される「RISE95」がその舞台で、この日、契約書にサインした。「アマチュアで世界銀メダルになったこともある選手。まだ若いので将来的にも期待できると思う」と話した。

 就労ビザ発行を円滑にするため、モンゴルの日本大使館に自ら電話するなど、早くも「実務」に着手。バトボルドは、RISE代表の伊藤隆氏が会長を務めるターゲットジムで練習するが、新たに「チーム白鵬」(仮称)を結成して所属先にする計画もある。

 伊藤氏からも「モンゴル人はハートが強く、体力もある。映像で見たが、激しさよりもテクニックにたけている感じ。白鵬関のサポートを受けて強くなれると思っている」と太鼓判を押された。秋場所(15日初日、両国国技館)で4場所連続27回目の優勝を狙う白鵬の強さを、格闘技にも波及させるつもりだ。