前頭栃乃若(26=春日野)が16日、都内の部屋で引退会見を行った。九州場所は3勝12敗に終わり「けがもなく稽古もして、ふがいない相撲を見せた自分が許せなかった。今までのふがいなさが、すでに限界に達していました」と説明した。2年前から引退を考え、両親にも相談。196センチ、177キロの体格で期待された逸材が、7年間の力士人生に幕を下ろした。

 春日野親方(元関脇栃乃和歌)は「いろいろな疑問、苦労が彼の中にあった。それに気づいてあげられなかった」と悔やんだ。約4時間の説得も実らなかったという。今後について、栃乃若は「申し訳ない気持ちでいっぱいで、そこまで考えられない」。角界には残らない方針で、断髪式は来年1月31日の予定。