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協会痛い!高見盛が骨折休場/九州場所

- 14日、取り組みを終え痛そうに右足を引きずる高見盛(撮影・下田雄一)
<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター
角界一の人気者・西前頭8枚目の高見盛(31=東関)が、右足首の負傷で、九州場所5日目から休場した。十両だった01年初場所以来の休場で、全治6週間と診断された。日本相撲協会は出場停止の看板力士・横綱朝青龍(27)に加え、観客が呼べるジョーカーまで失ってしまった。時津風部屋問題などトラブル続きで、人気もムードも低迷する角界は、まさに「泣きっ面にハチ」になった。
閑散とした場内が、ざわついた。高見盛の休場がアナウンスされ、北勝力が不戦勝の勝ち名乗りを受けた時、ブーイングに近い「エー」の声と、ため息が漏れた。取組直前の独特なパフォーマンス時に、高見盛と呼吸をともにする「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」の掛け声やぎこちないしぐさを楽しみにしていたファンが失望するのも無理はない。広島から観戦に訪れた40代の女性は「新幹線の電光掲示板で休場のニュースを見て観戦をやめようかとも思った」というほどだった。
4日目に嘉風にうっちゃりを食らい、土俵下に落ちた時に右足首を痛めた。付け人の手を借りず、自力で福岡市内の部屋に戻ったが、痛みと腫れが引かない。5日目の朝に同市内の病院で精密検査を受け「右足関節打撲ねんざ、右足根骨はく離骨折で全治6週間」と診断された。病院から戻った後は、41場所ぶりの休場のショックを隠せず、自室にこもりっ切りだった。部屋の関係者によると「たまに奇声も聞こえてきた」という。
痛いのは本人だけではない。裁判にまで発展した一部週刊誌による八百長騒動から始まり、巡業を軽視した朝青龍の2場所出場停止、時津風部屋の序ノ口力士死亡事件、前代未聞の女性が土俵に上がるなど、暗いニュースばかりの角界において、天然キャラで誰にも愛される高見盛の存在は、キラリと輝いていた。大手広告代理店の相撲担当者は「今年は新横綱(白鵬)、新大関(琴光喜)が誕生して我々も各企業に売り込んだけれど、結局CMの話はなかった。今の相撲人気、今までの流れを考えると、時期的にやはり難しい。その中でCMが取れる高見盛関の存在は大きい」。
逆風にも負けずにファンに愛され続ける高見盛を欠いたことは、6日目からの集客にも影響しそうだ。この日も観客は4000人を切り、回復の兆しは見えてこない。九州場所担当の出羽海親方(元関脇鷲羽山)は「人気力士ということだけでなく、3連勝スタートしていて元気よかっただけに残念だね。無理して再出場して悪化させてもかわいそうだし」と複雑な心境を口にし、兄弟子の潮丸は「彼の代わりは誰もできない」と休場を残念がった。
東関親方は「本人はやる気だし『テーピングすれば再出場できる』といっている。今週は休ませて来週考えたい」と、中日以降に再出場する可能性を示唆した。このまま休むと、来年初場所は十両転落が濃厚なだけに、無理して再出場する可能性もある。「僕は痛みを感じる神経が鈍いんです。それだけが取りえ」という高見盛が、角界のため、自分のために再出場を決意するかもしれない。【盧載鎭】
[2007年11月16日9時43分 紙面から]
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