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朝青龍が苦手安美錦を下す/初場所

高橋克典(右)の訪問を受け笑顔を見せる朝青龍(撮影・水谷安孝)
高橋克典(右)の訪問を受け笑顔を見せる朝青龍(撮影・水谷安孝)

<大相撲初場所>◇12日目◇24日◇東京・両国国技館

 横綱朝青龍(27=高砂)が、2連敗中だった苦手を倒して1敗をキープした。2場所出場停止前の昨年夏、名古屋場所と黒星をつけられた安美錦(29=伊勢ケ浜)に対して、立ち合いの駆け引きから優位に立ち、慎重に寄り切った。横綱白鵬(22)も大関琴欧洲(23)をすくい投げで仕留め、1敗を守った。平幕鶴竜(22)が1差の2敗で追っている。

 朝青龍が右を差し、左上手を引いて一気に出た。もろ差しを狙う安美錦が巻き替えに来ると、それに乗じて右上手で前みつをつかんだ。両上手で相手の両腕を締め付けながらの寄り。土俵際では、腰を落として完ぺきに寄り切ってみせた。「今日はしっかりと見ていこうと思った。待ったをされたけど、あれで逆に落ち着いたよ」。

 優れた学習能力を発揮した。昨年夏場所10日目、朝青龍は安美錦の素早い立ち合いに面食らい、瞬く間に土俵を割っている。同名古屋場所初日では、勝負を焦り、投げにいった反動で自分の足を先に俵の外へ出した。この日の立ち合いでは安美錦が先に手をつくと、自らは手をつかず、じらし続けた。相手の間合いを許さなかった。

 今年1月4日には、伊勢ケ浜部屋への出げいこで、安美錦の状態を確かめていた。わずか5番だったが「半年ぶりにあたる相手だからね。注意していたよ」。横綱昇進後、同一力士に2連敗は5度あるが、初の3連敗だけはしたくない。その強い思いと行動の成果。10日目に自らの焦りから苦手の安馬に3連敗を喫した白鵬とは対照的だった。

 今日13日目で過去27連勝中で得意とする琴光喜と対戦することをふられても「明日は明日。これからおいしいものを食べに行きますよ」と言い、笑ってみせた。これまでは勝敗にかかわらず、記者やカメラマンをにらみつけたりしたが、それもせずただ前を見据えていた。

 打ち出し後は日々、高砂部屋に立ち寄り、師匠高砂親方(元大関朝潮)にあいさつする。「おかげさまで勝ちました」。師匠から「油断するな。これからだぞ」とハッパをかけられると「はい。分かりました。ありがとうございます」と頭を下げる。これまでは夜の街へ直行し、おろそかにしていた角界のしきたりをきっちり守っている。残り3番。復活優勝に向けて朝青龍が、乗りに乗ってきた。【柳田通斉】

[2008年1月25日9時21分 紙面から]

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