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順大2区中川、新記録15人抜き <箱根駅伝・往路> ◇2日◇東京・大手町〜箱根・芦ノ湖=5区間107・2キロ◇出場20チーム
順大の中川拓郎(4年)が2区で15人抜きを達成し、29年ぶりに大会記録を塗り替えた。1区から19位でタスキを受けると、尾田(関東学院大)と競り合いながら、前の集団をごぼう抜きだ。74年に服部誠(東農大)が同じ2区で樹立した12人抜きの記録を更新し、順位を4位まで上げて、3区につないだ。 戸塚中継所に入ってきた中川は、さすがに力を使い切っていた。「最後の1キロは体がしびれていた」と歴史的快走を振り返った。「何人抜いたかなんて全然数えてない。前を見て走っただけ」。区間順位は4位だったが、長い大会の歴史でも、これほど駅伝のだいご味を満喫した選手はいない。 これまでの自己記録は昨年8区の「2人抜き」。「今年は出雲も、全日本も1区ばかりで抜きようがなかったし」と笑う。確かに好条件だった。今年から、5校増の20校が参加(74年記念大会も20校)。中継時点で38秒差の中に18校がひしめく大混戦が舞台を整えた。だが、歴史に名前を残すには、運も必要。各校エースがそろう「花の2区」で、快挙の価値が薄れるわけではない。 岐阜・下呂町で生を受けたときは、川崎病と呼ばれる心臓の難病を抱えていた。生後5カ月で手術を受け、小学校に入学するまでは薬が手放せなかった。益田南高2年時には交通事故で右ひざに重傷を負い、半年間走れなかった。陸上断念を考えたが、周囲の励ましで立ち直った。「よく頑張った」と沿道で観戦した父光男さん(50)も声を震わせた。 「順大クインテット」と称された岩水ら5選手が抜け、今年は優勝候補に名前が挙がらない。沢木啓祐総監督は「実力からいけば10番で御の字。ただ2区だけは自信があった」と中川には期待をかけていた。 中川は来春、スズキに入社予定。「15人抜き」の誇りを胸に新たな陸上人生をスタートさせる。【高宮憲治】 ◆ごぼう抜きメモ これまでの記録は74年の50回記念大会2区での東農大・服部誠がマークした12人抜きだった。今回同様、20校出場。13位でタスキを受けると、18.2キロで首位日大をとらえ、さらに3分4秒差をつけ、3区へタスキをつないだ。当時の区間新記録(1時間13分21秒)で同校の往路優勝に貢献。服部は4年間で合計23人抜きの記録も持っている。ごぼう抜きのドラマは2区が中心で、2区以外では今大会3区で国学院大の山岡雅義が8人抜き(19位→11位)を記録。復路では74年に日大の野中三徳が9人抜き(10位→1位)を記録している。 ◆中川拓郎(なかがわ・たくろう)1981年1月20日、岐阜県下呂町生まれ。下呂中1、2年時に全国中学駅伝に出場。益田南高から順大に進学。箱根駅伝は2年時に3区で初出場。昨年は8区を走り、区間賞を獲得。1万メートルのベストは29分35秒47。172センチ、56キロ。 |
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