<3月14日更新>

アメフト 志賀 男泣き!28年ぶりの悲願甲子園制覇!

涙を流しG才丸に抱きつく主将志賀  小雨降る甲子園球場。薄暗い空にカクテル光線の下、28年ぶりにオレンジ色の花が咲いた。

 試合は序盤から動いた。第1Q、関学最初の攻撃の第二ダウンで法大はSF塚野裕(営3)が関学WR山本に強烈なタックルを浴びせ、こぼれたボールを主将志賀(法4)が抑えた。いきなりゴール前15ヤードの好機。これを逃さず最後はTB小高(経4)がエンドゾーンへ走りこみ先制。しかし終了間際に関学RB三井にTDを許し同点に追いつかれる。その後は一進一退の攻防が続いたが第2Q7分24秒、」法大はこれまで怪我に苦しんだTB薄衣(文4)が59ヤード独走TDを挙げ、14−7で前半を終えた。

 後半、リードを許した関学の猛反撃が始まった。QB岡村がTDラン。さらにRB大谷がTDを挙げ逆点に成功。法大は過去甲子園ではリードを奪いながら逆点されるという試合が続いていた。「また今年もか・・・」法大ファンの間には嫌な空気が流れた。しかしここからが今季のトマホークスの真骨頂だった。

 第4Q2分過ぎ、法大はQB井川がパスと見せかけてTB薄衣を中央に走らせTDを奪い、同点に追いつく。そして4分過ぎ、最大のドラマが訪れる。関学陣37ヤードから井川が今度はUB白木(文3)を走らせると見せかけてWR山岸(営3)へパス。しかしエンドゾーン直前でタックルを受けファンブル。ボールはエンドゾーンへと転がり、オレンジとブルーが重なり合う。そして最後は法大SE大野(営4)が抑え勝負は決した。

 長年、法大が甲子園で勝てなかった理由に伝統のラン攻撃のみに徹していたためという声があった。そういった状況を打開するため「ランの数を減らしパスを織り交ぜた幅広い攻撃」(大森監督)をQB井川(営4)が中心になって攻撃陣を作っていった。しかしそれは「勇気のいる選択だった」(井川)。だがこの選択は決して間違ってはいなかった。リーグ戦時からパスを多彩に織り交ぜ勝利を続けた。そして見事年間最優秀選手(ミルズ杯)を受賞。伝統のRB陣も甲子園ボウル最優秀選手に選ばれたUB白木が大活躍。結局、関東ではクラッシュボウル準決勝の宿敵・日大戦でやや苦しんだだけで、その他は圧勝に次ぐ圧勝だった。また常に安定した力を見せた守備陣も忘れてはならない。脅威のブロック力を誇る野村(文4)、西川(文2)らを中心としたDL陣。俊足CB吉田(営4)。平本(法4)、塚野啓(営3)、そして、挑戦のスローガンを掲げ、見事にチームをまとめ上げた闘将・志賀ら学生最強LB陣。彼らの活躍が無ければ甲子園すら行けなかっただろう。

 21世紀、法大トマホークスはさらに進化を続ける。      (西岡 良修)

(写真=歓喜の涙を流しG才丸に抱きつく主将・志賀)


ラグビー 日本一に向け期待大 価値ある準優勝

  新年1月2日に昨年度王者の慶大を自慢のタックルで倒した法大は、21世紀初のチャンピオン目指して関東学院大と対戦した。昨年10月に敗れた宿敵相手にリベンジを誓ったものの結果は完敗に終わり大学王者の夢は来年に持ち越されることになった。

 2001年1月13日、21世紀初の大学王者を決める大学選手権決勝が国立競技場で行われた。相手は関東学院大と、史上初めて関東大学リーグ戦同士の決勝となった。激しいタックルで慶大を粉砕した法大フィフティーンは気合い十分でピッチに上がった。

 この日も慶大戦で見せたような激しいタックルを前半から繰り出すが、相手関東学院大も法大のタックルを見越してDF裏にパントキックを上げるなどして、タックルの圧力を遠ざけた。加えて「不安なままで試合に入ってしまった」(LO平塚・社4)というラインアウトでもミスを連発し思うようにボールを獲得できなかった。そして5分、25分、29分と立て続けにトライを奪われ苦しい展開となる。試合の流れも関東学院大側に向きかけていた。しかし38分CTB渡部哲(社3)の突破から最後はSH麻田(社2)が外にパスを見せかけウチに切れ込みトライ。前半を7−17で終え何とか後半に希望をつないだ。

   だが法大は出鼻をくじかれるように後半1分、4分、と一気に2本のトライを許す。8分にWTB栗原(経4)のPGで3点を返すも13分に再びトライを返されこれで試合の大勢が決してしまった。27分に渡部哲が個人技であいてDF3人を交わしトライを返すも結局15−42とスコア的にも内容的にも完敗でノーサイドの笛を聞く事になった。  試合後、武村監督は「完敗」を認めながらも今季、慶大などの強豪を倒してきたチームを「良くやった」と称えた。主力であるNO.8島田(社4)、LO熊谷(経4)を欠きながらもここまで勝ち進んだチームは本当に称えられるべきであろう。昨年10月に関東学院大に敗れてから主力選手の相次ぐ故障、渡辺庸(経4)主将の出場停止で下位チームに苦戦するチーム状態から勝ちあがったことを考えると価値のある準優勝であった。4年生は日本選手権を最後に法大ラグビー部での生活が終わり、新しい世代に移り変わる。新しいシーズンはもうすぐ始まる。今季二度敗れた大学王者関東学院大を目標にして今季のスタイルそのままの魅力的なラグビーをするチームを目指して欲しい。4年生の残した「決勝進出」という財産を生かし来年こそ全国制覇を成し遂げてくれるであろう。
                                       (庄司 岳史)


箱根駅伝 箱根路快走! 大健闘4位

 1月2、3日に行われた第77回東京箱根間往復大学駅伝競争、法大は5年ぶりにシード権を獲得。予選会5位で通過したチームの総合4位という成績に、誰もが驚いた。
 昨年は序盤で独走態勢を作りながらも後続が振るわず総合10位、わずか29秒差でシード権を逃したが、その雪辱を果たした見事なレースであった。
 ハイレベルなレース展開にもかかわらず、1区黒田(社1)は最後まで区間賞争いをして区間3位の好成績。黒田からタスキを受け継いだエース・徳本(社3)が2区で首位に立つ。区間成績は惜しくも2位だったが、チームの流れを作る素晴らしい走りだった。期待のルーキーとエースの2人で今年も序盤で首位を奪う展開を見せたが、昨年3区以降振るわなかったように、また後退していくのではないかと多くの人が不安視した事だろう。しかし、今年の法大は違った。

最後の箱根
 法大の躍進は、今大会がラストランとなる2人の4年生無しには語れない。その1人が3区竹崎(経4)である。竹崎は過去2年いずれも8区を走り、区間15位、同11位。予選会もチーム9番目で、自ら掲げた目標は区間9位以内だった。しかし、強い向かい風に多くの選手が苦しむ中、竹崎は区間2位と大健闘。首位を明け渡すどころか2位以降との差を広げる力強い走りを見せた。竹崎本人もこの成績には驚きを隠せない様子だった。竹崎に続いて4区の中村(社1)が区間3位の快走、法大史上初めて小田原中継所にトップで入り、タスキは5区・山登りを務める大村(社4)へ。大村も竹崎同様、今大会が箱根ラストランであった。

往路優勝へ
 大村は最初からとばしていた。それは大村にも周囲の目にも明らかだった。しかし「初めからハイペースで行かなければずるずると後退してしまう、気持ちだけは絶対に負けたくない」という大村の想いがそこに込められていた。後半、後ろから追ってきた順大と中大の2校と競り合ったものの、残り2kmでかわされ、結果的に3位でのゴールとなった。大村には悔しさが残る。だが、16.7キロメートル付近で順大に並ばれた直後一気にスパートし、10m以上のリードを奪ったあの粘りは、他の選手に大きな刺激を与えることとなった。
 翌日の復路は、6区で大会役員の不手際による『繰り下げスタート』という思わぬアクシデントがあったが、山下りを任された長嶺(経1)は落ち着いた走りで区間6位。7区で順位を1つ下げて4位に後退したものの、東京・大手町の読売新聞社前のゴールまでその位置を維持し、見事5年ぶりにシード権を手に入れた。

さらに上を目指して
 シード権獲得さえ危ぶまれていたチームが、終わってみれば総合4位。この快進撃には選手、監督らもただ驚くばかりであった。確かに「出来すぎ」(成田監督)かもしれない。だがこの成績は、昨年29秒差でシード権を逃した悔しさを胸にこの1年を乗り越えた努力と、上位を狙う前向きな気持ちによって、全員でつかんだものである。来年は追われる立場になるが、最上級生になる徳本をはじめ、素晴らしい活躍を見せてくれた下級生のよりいっそうの飛躍に期待したい。
                                      (望月 春香)


スケート 東洋の壁「あと半歩・・・」

 第73回日本学生氷上競技選手権が1月6日〜9日、北海道釧路市で行われた。フィギア・スピード・アイスホッケーの3部門総合で法大は4位となった。

 前大会と同一カードと東洋大との決勝対決が実現した。法大はGK・荻野(文4)が負傷退場したものの、代わった金丸(文3)を全員で盛り立て、試合は3ピリオドまで一進一退のシーソーゲームとなった。しかし3ピリ16分、6連覇を狙う東洋大に決勝点を奪われ法大は2年連続涙をのんだ。

 王者東洋大との差は僅か。春の雪辱戦に期待がかかる。

 


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