甲子園制覇へ!!、アメフト部

スポーツ法政12月号の1面  12月5日、関東大学選手権決勝は川崎球場に一万六千五百人の観衆を集めて行われた。結果は法大が28−20で日大を下し6年連続関東制覇・8度目の甲子園ボウル出場を決めた。試合は前半、日大に20点差をつけられたが後半に入りUB堀田(営四)の3TDなどラン攻撃で反撃、試合をひっくり返した。19日の甲子園ボウル・関西大学王決定戦では関西王者の関西学院大と学生日本一を争う。

前半  第一Q、先制点を挙げたのは日大だった。その後も第二Qに2TDを取られ、日大に0−20と大量リードを許した。今季の特徴であるパスは4本とも失敗し、伝統のオプションも止められる。法大側ベンチはいつにもなく焦りの色が浮かび始め、6連覇に黄色信号が灯ったかに見えた。この重たい空気を取り払う糸口となったのは、第二Q残り13秒にQB木目田(営四)が自らボールをキープして決めたTD。これをきっかけにリズムに乗った法大は第三Qから反撃をはじめる。
後半  日大の13点リードで始まった後半戦。控えのいない日大のディフェンスラインのスタミナが切れ始め、相手の動きが鈍くなった第三Qから、トマホークスの逆襲が始まった。第三Q8分8秒、ゴールまで89ヤード地点からの攻撃で法大が選らんだのはランプレー。オフェンスラインが押しまくって走路を開けたところを、UB堀田が中央突破し50ヤードのランを獲得。最後も堀田が7ヤードのランTDで締めて6点差に迫る。
 第4Qでは4分37秒にまたも堀田が49ヤードのランTDを決めて逆転。21−20とする。同Q10分には、第4ダウンギャンブルから再び堀田が50ヤードランTDを挙げる。だが、残り5分で日大は最後の反撃に出た。法政陣地を18ヤード地点まで攻め入った。しかし最後はLB平木(営三)が日大QBのパフをインターセプト。この時点で法大は勝利を確定させた。「後半からラインが前へ押してくれたので、いけると思った。今日はオフェンスラインと堀田が本当によく頑張った」と大森監督も言うように、この日、堀田はひたすら中央を突く走りを見せて、気付けば304ヤードも走りまくった。
関学大について  今年学生日本一を決める甲子園ボウルでは因縁の関学大との対決。「関学は伝統のある強いチーム。プレーも洗練されているし、気迫・勢いには圧倒される。だがそれ以上の気迫をもって戦いたい。今年こそ甲子園で勝ちたい」と大森監督。
 なお、今季関東大学リーグ最優秀選手に、QB木目田康太(営四)を選んだ。
熱き思い  「甲子園ボウルに勝つためだけに今年はやってきた。一年間の思いを甲子園でぶつけていきた」日大との試合終了後、主将の丹司(経四)は言った。このときばかりではない。リーグ戦の試合後の取材でもそのつど「甲子園で勝利するためのチーム作り」と言いつづけてきた。今年のトマホークスは甲子園で勝つことだけを目標に練習に取り組んだ。過去5年連続甲子園ボウルに出場しながらも、ボウルに出場しながらも、学生日本一には今一歩届かない。(97年度対関学戦は両校引き分けによる同時優勝)。甲子園での単独勝利こそ、今の法大トマホークスがもっとも望むべきものであることは、丹司が今年掲げた「RevengeRoad〜甲子園で勝つために〜」というスローガンに強くあらわれている。
 90年代に入ってから、その圧倒的な強さで7度も甲子園の土を踏みながら単独優勝には届かない法大。歴代の主将たちは、そのつど工夫をしチームを作ってきたのであろうが、その想いは未だ実現されていない。その一因として言われていることは、学生主体のチーム運営。しかしそのスタイルが、法大トマホークの魅力となっていることは言うまでもない。
勝利を  今年の対戦相手は、関西最強といわれた立命館を27−7で下し、甲子園の切符を手にした関西学院大学。「関西とは相性が悪くてね」と語った大森監督だが、関学との過去の対戦成績は2勝1分。関学とは相性が良いのである。
 90年代最後の甲子園ボウル。「すべて甲子園で勝利するため」と言う丹司主将だが、この節目に法大は悲しい悲願の単独優勝を成し遂げ、勝利の女神を手にすることが出来るであろうか。


法大勝利をつかめ、ラグビー部

LO平塚の写真  リーグ戦では中盤の不振がひびき5位に終わった法大ラグビー部だが、最終戦で関東学院大を敗り見事復活を果たした法大ラグビー部。第36回大学選手権では、7年ぶりの大学日本一を目指し、一回戦で対抗戦覇者・慶大と激突する。一回戦屈指の好カードを制するのは法大か慶大か。熱戦の幕は、今日切って下ろされる。

 12月4日に行われたリーグ最終戦。昨季の覇者でありながら今季不振を極める法大に対し、ここまで6戦全勝と完璧な強さを見せている関東学院大との一戦。秩父宮ラグビー場では誰もが予想し得なかった結末を迎えようとしていた。電光掲示板の時計はすでに後半42分を示している。得点は34―16という大差での法大リード。直後に吹かれたノーサイドの笛は法大ラグビー部の復活を告げるものとなった。
「屈辱のリーグ戦5位」  春から夏を順調にすごし、開幕前の仕上がりも良かった今季の法大。前評判は前年以上に高かった。しかし、迎えたシーズン本番。初戦の山学大戦こそ圧勝するものの第二戦、大東大戦に惨敗を喫するとチーム状態は一変する。「大東大戦で崩れて以降、試合が詰まっていて修正するのが難しかった」(武村監督)。試合間隔がつまっている事によりチームの立て直しが思うように進まない。自分達のラグビーが出来ないまま日大、流経大と敗戦を重ね、屈辱のリーグ戦5位が確定的となってしまう。選手権へむけて視界は暗いかのように見えた。
「地獄の合宿」  この状況に対し流経大戦から空いた約一ヶ月間、チームは徹底的な練習で必死の立て直しを図る。特に4日間の石岡合宿では、今季の弱点とされて来たFW陣の強化を重点的に行い「1日100本以上のスクラムを組んだ」(PR神宮寺)。結果、選手達には「FWで押さなければ勝てないという意識」「自分達はこれだけやったんだという自信」が生まれ、FW、BK一体となった法政ラグビーが復活。選手権を目前にしてチームは見事に生まれ変わった。 そして迎えたリーグ最終戦。「みっともない試合はしない手応えはあった」武村監督が語ったように、法大は全勝優勝を狙う関東学院大に一度もリードを許さない完璧な内容で勝利を飾る。強化されたFW陣が相手を切り崩し、法大伝統の快速BK陣が決めるという理想の展開で、全国の大学ラグビーファンに法大の完全復活を強烈に印象づけた。
「猛虎狩り」  こうして迎える今日の第36回全国大学ラグビー選手権一回戦。代表決定戦で東北福祉大を一蹴しますます勢いに乗る法大は、対抗戦を全勝で制し、優勝候補にも挙げられている猛虎・慶大と激突する。初代学生王者・法政の意地と創部100周年を迎えた慶應の誇りとがぶつかり合うこの一戦。大激戦は必至で、この勝負を制した方が一気に頂点へと上りつめる事も十分に考えられる。「勝敗よりも法政のラグビーが慶應に通じるか。挑戦するだけです」(武村監督)。チャレンジャー精神を胸に復活を果たした法大が、選手権でもオレンジの嵐を巻き起こすことになる。

(菊池 洋明)
(写真=ラインアウトのボールを捕る平塚純司)


“快挙”お預け、アイスホッケー部

  11年ぶりの「春秋制覇」達成できず――。12月5日に全日程を終了した関東大学アイスホッケーリーグ戦で法大は力及ばず2位に終わった。苦しい試合もあったが、持ち前の団結力を見せると法大は強かった。なおベスト6にDFの園田(法二)が選ばれた。1月には帯広でインカレがある。活躍を期待したい。

 2次リーグの初戦。中大にまさかの引き分け。そんな状況で迎えた首位・東洋大戦この試合は、連覇の夢をつなげるための大事な試合であった。
 1ピリから試合は動いた。相手に1点先制されながら、中田(法2)の得点を口火に3点を取り返す。このまま、法大のペースで行くかと思われたがプレッシャーからか、続く2ピリは東洋に主導権を握られ逆転を許してしまう。3ピリでもペースは掴めず、結局4−6で破れた。この敗戦は、石井監督、斉藤コーチ、そして何よりも選手達にとって悔しく痛いものであった。
 だが、法大は、続く大東大を11−1の大差で破る。東洋大戦の後、澤口(営4)主将は言っていた。「これからは全勝。手応えはあるよ。」ショックが無いと言ったら嘘だろうが、選手達は前向きであったし、チームの状態は悪くなかった。
 強さを取り戻した法大は、春のトーナメントの決勝で下した早大戦を迎える。一時2−2の同点になるも、最後には2点を加え、春同様、粘る早稲田を4−2で振り切った。
 その後、下位である東海大、日大に連勝し最終戦の明大戦を迎える。結果は0−3。今季初の完封負けであった。
 「大事なところでの決定力の不足、そして守備などのレベルアップが必要>


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を見つけた試合でもあった。
 「優勝できる手応えそして自信はある」監督と主将は同じ言葉でインカレへの抱負を語った。それは、春の優勝経験、そして、監督、コーチと選手の間、特に選手同士に強い信頼感がある「最高のチーム」(主将)だからこそ出てきた言葉である。
 「自分たちのホッケーをすれば勝てる」(主将)――来年の1月、北の大地・帯広で氷上の英雄たちは、旋風を起こしてくれるはずだ。

祝・ベスト6園田  受賞のコメント「気持ちのよいシーズンだった。去年より良くなっていた。まあまあやれたと思う。賞状(たて)は、親に送ります。」


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