平成16年度東京六大学野球春季リーグ戦特集

 遂に春季リーグ戦の幕が開けた。西谷主将(文4)率いる明治の精鋭達。「全員野球」を掲げ、聖地・神宮球場へと殴り込む。王座奪回――。12季ぶりの優勝に向け、闘志を燃やす熱き男達の戦いが今まさに始まろうとしている。

新たなる戦いが今始まる

 春季ともに2位に終わった昨年のメンバーが大勢残る今年の明治。長く待ちわびた優勝へ熱き男達が立ち上がる――。

 プロ球団から熱い視線を送られ「間違いなく大学ナンバーワン投手」(早大・野村監督)のエース・一場(商4)。「鉄壁な守備」(慶大・早川)で現在大学一の呼び声高い西谷主将(文4)、田中(啓)(農4)の二遊間コンビ。加えて、「秋はかなり警戒していた」(法大・下敷領)原島(営3)、齋藤(農3)、倉持(農4)の打撃陣には今年も主軸の期待が懸かる。

 一方で2戦目の先発、捕手、三塁手、外野手では「誰がなってもおかしくない」(川藤学生コーチ・商4)ほどのし烈なレギュラー争いが繰り広げられた。これまでに試合経験の少なかった選手達も、虎視たんたんとそのイスを狙う。「みんなの意識が高いから安心できない」(田中(啓))。レギュラーが決定するかと思われていた関西遠征やオープン戦でも、選手達の奮闘ぶりにますます拍車が掛かり「みんなよくて、なかなか決まらなかった」(西谷主将)。競争意識の高さが、今年の明治を盛り上げていた。

変革

 「明治は、上下関係が厳しい所。でも今年は、いい意味でそれをなくしていく。下級生達がやりやすい環境をつくることで全体にいい影響が出る」(西谷主将)。新チームでまず大切にしたのは、「率先垂範」という最上級生としての心構え。上が手本にならなくては下はついてこない。西谷主将を中心に4年生全体がチームをけん引していく。練習中は下級生よりも大きな声でチームを盛り上げる。本来、下級生の仕事であったグラウンド整備などの雑用も4年生自らが率先し、ひたむきな姿勢を示していった。「上級生を見ていると自分達もしっかりしなきゃいけないと思う」(菅谷・商3)。

 練習は例年より基礎体力強化を目的としたメニューが並び、それに伴う技術の向上が求められた。いつもと同じことをしていては優勝できない。ならば、もう一度原点に立ち戻り基礎を鍛えなおそう。連日、練習は深夜まで続く。「去年よりも確実にバットを振る回数が増えた」(坂野・商3)。その結果、「グラウンド全体に活気があふれている」(西山・商4)。オープン戦では日本生命、三菱重工名古屋など社会人チームの強豪に勝利して、チームの士気は一層の高まりを見せる。王座奪回の下地は、目に見える形となって現れていった。

想い

 「最後の年だし、どうしても優勝したい」(倉持)。98年春以来、チームは優勝の美酒を味わっていない。今こそ、その悲願を現実にするために――。激しいレギュラー争いを勝ち抜いた明治の精鋭達が神宮に最高のドラマを刻む!!
【長田洋亮】  


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