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明治大学体育会史に輝かしい成績を刻み、世に数多くの有能な選手を 送り出してきた公式野球部とスキー部。伝統息吹く両部で現在主将を務める 呉本成徳・梅崎慶大選手に、明治への思いを座談会形式で伺った。
―明治の体育会について思うところを、座談会形式で話し合っていただこうというわけですが・・・お二方はお酒に強い方ですか?
梅ア 弱いね。
呉本 俺もすげぇ弱い。(酔って)マシンガントークが止まんなくなるかも(笑)。
梅ア 俺も酔うとけっこう熱くなるタイプ。
―それなら大丈夫ですね。企画的には熱くいきたいので。
呉本 でも明治に入って思うのはさ、やっぱ熱いよね。『最後は気持ちで』とかさ、『人間的な強さでカバーしろ』とかさ。
―人間力野球(注1)ですね。野球部のモットーの・・・。
呉本 うん。スキー部にはそういうのってある?掲げているものとか。
梅ア 名前では、というのは特に無いなぁ。でも熱いね、熱い。
呉本 明治ってけっこう根性じゃん。『ざけんなチクショウー、このヤロー』ってやってる。それは多分共通してるよね。
梅ア それはどの部も一緒だね。
呉本 やっぱ明治魂あるし。
梅ア でもそんなの嫌なんだけどなぁ、実際(笑)。けど(身に)付いちゃう。1年の時とか特に思わなかった?
呉本 そうそうそうそう!!何で大学に来てまで根性野球やってんだよって。
梅ア まぁ、1年の時は競技の技術を上げることより、ハートを鍛えさせられ
てるから。
呉本 で、いざ今になると『根性だよ!』、『気持ちだよ!!』、『明治魂だよっ!!』て言ってる(笑)。だから周り(の大学)は明治とはやりづらいって言う。そういう雰囲気で、気持ちがガァーーってくるから。スキー部も言われる?
梅ア スキーも言われるね。第一、生活からして全然違うからさ。俺らは合宿所で厳しくやってる。見てくれれば分かるけど。
呉本 でもあれでしょ。他の大学のスキー部とかって全寮とかじゃないの?
梅ア じゃないね。
呉本 野球部もそうなんだよ。六大で唯一全寮なのがウチ。一つ屋根の下って言うのか、そういうとこで厳しくもまれてきた。
梅ア まぁ、そこでチームができてくるんだよね。
呉本 そうだね。チームワークって大事だから大きいね。あ・・・、でも俺が思うのはホント、スキーって個人の競技じゃん。あそこ(ジャンプ台)に立つと一人だし。プレッシャーってすげぇ感じるっしょ。
梅ア 感じるね。バックンバックンする。
―ジャンプ台の下で応援している仲間とか見えたりするんですか?
梅ア 見える、見えるそういうとこがやっぱ結局ウチらしい。部員同士が励まし合ってやってる。
呉本 明治はね、仲間の絆が熱いんだよ。けっこう、慶応とか早稲田とかは淡々としてるよね。そこが俺は嫌かな。やっぱり明治が好き。
―早稲田・慶應ですとか、他大学への意識やライバル心はありますか?
呉本 特に他の六大学にはね。俺らって六大学のリーグ戦があって、そこでは絶対勝てって言われる。特に早・慶。
梅ア ウチのコーチが掲げた目標も“早稲田には勝つ!”だよ。
呉本 絶対に負けるなって?
梅ア うん。それで、俺らも何年かやっているうちにそういう感じでやるようになって。紫紺の血が注入されたわけだ(笑)。
―共通されることが多いですね。お会いされたのは本当に今日が初めてですか?
呉本 そうそう、今日が初めて。
―長年の友達みたいですよ。そういえばお二人とも出身は長野県・・・。
呉本 (長野県の)どこ出身?
梅ア 白馬村。
呉本 俺は諏訪。
梅ア 長年つったら、長年なんだね。
呉本 生まれ育った所は一緒だし。
梅ア そこで同じ血は流れている。
呉本 冬は寒さをしのいで(笑)。
梅ア きっと体育でスケートとかやってるよ。
呉本 小学校の時、週3回くらい。無いっしょ、こっち(東京)には。
―全く無いです。長野県出身の方は、結構スキーとかスケートとかでき
呉本 ん・・・そうだよね。多いよね。
梅ア うん、基本的にはできる。
―話は少し変わるのですが、明治だからということで、周囲からの期待というのは感じますか?特に野球部は体育会の中でも一番知名度のある部ですが・・・。
呉本 今年はすごい、今まで4年間やってきた中で一番応援が(神宮球場に)入ってる。大学野球で1万人以上入ることなんて、そうあることじゃないし。だからすごい幸せに思うし、すごく感謝しなきゃいけないと思う。
梅ア (今年の)春に、野球の応援に行ったけど観客がたくさんいたなぁ。一人一人の拍手や声援がナインを支えている感じだよね。
―やはり応援されると練習以上の力が出るものなのでしょうか?
梅ア あるね、あるね。自分としても盛り上がるし。
呉本 紫紺の歌(注2)とかくるとたまんないよね。
梅ア あの(曲のイントロの)“パ〜パ〜ラッパ”ってとこが鳴った時の気分、もう、グワ〜!って(盛り上がって)くるもん。やったるぞ!って思う。
呉本 ウチの応援でも、(応援団が)いると思ったら(気持ちが)すげぇいい。なんかバックが強いっていうイメージがあるよね。
梅ア 明治の応援団って好きなんだよね。他と違って一番気合入ってるから。明日は応援団が来るぞ、ってなると俺達も気合い入れていこうって感じる。
呉本 試合に負けたときは、国友(応援団団長)とかが「わりい!!ごめんな、俺らの応援が足りなくて」って言うんだ。それ聞いたときは心がいてーよ。
梅ア かっこいい。俺そういうの大好き。
呉本 熱いなーって思うし、何か俺達って、ただやってるんじゃないんだなっていう気になるよね。
梅ア 自分だけじゃないみたいな。
呉本 スキー部ももう少し(試合会場が)近ければねぇ、代々木とかでジャンプ大会とか。そうすれば(応援を)ガンガン投入できるけどな。ツアーとか作ったらいいんじゃない?
―正直、もう少しスキー部も一般学生に応援してもらいたいですか?
梅崎 そうだね。もっと黄色い声援が欲しい(笑)。
―お互いに伝統のあるチームのキャプテンをやっていらっしゃるわけですが・・・いろいろ大変なことが多いのではないでしょうか?
梅ア 上下関係とかはね・・・、ちょっと変えていこうって意識したりもしたね。
呉本 ああ、上下関係はね、今はけっこう楽になってきた。やっぱ強くなりたいから(年々変わってきた部分もある)。それに、(キャプテンになってからは)自分のことだけ考えてはできない。試合やったときとか、皆でやってきたことができるかなって思うことがよくある。
梅ア あるね。普段の練習からしても気を使う。
呉本 けっこう周りを見なきゃいけないし。
梅ア 下からの不満とかも気になってくるし。キャプテンになって始めて上の代の言うことが分かるよ。
呉本 すげぇ大変だったんだなって。
梅ア 俺の1年の時のキャプテンが高校の先輩で、(高校時代は)すげぇいい人だったんだけど、大学入った時は別人で、『何これ?』ってむかついたりした。でも今とか親しくしてて、あの時あの人の言ったことは間違ってないって感じる。OBとか苦手に感じる人もいると思うけど、(これを考えると)やっぱ何十歳上のOBの言ってることも間違ってないってことになる。身に染みて分かってきたね。
呉本 確かにね。大事だよ。(その姿こそ)本物の体育会だよ。普通の1年とかって『体育会厳しい』って言うイメージがあるのはそのせいなんだろうけど。
―1年生の頃は下級生に厳しくて上級生が怖いというイメージを持っていて、3・4年になると今度は逆に下を引っ張っていくという構図が大変似ていますね。
呉本 俺は必要だと思うけど、ある程度の厳しさっていうのは。1・2年で厳しくされたから今の俺があると思うし。
梅ア そうだね。嫌な時もあったけど。
―日常的に嫌なことってどのようなことがありましたか?
梅ア 何時に起きてたの?
呉本 俺達は7時。
梅ア 掃除は?
呉本 掃除は起きてから・・・あっ!1・2年の頃は6時半だったな、そういや。
梅ア 飯はどうしてるの?作ってもらってるの?
呉本 うん、全部・・・え?!飯、自分で作るの?
梅ア 飯は、ウチ(スキー部)は朝飯とか1年が作るから。
呉本 おおー。
梅ア 朝練とか週3回とかなんだけど、そん時は4時半とか5時に起きてやるよ。
呉本 ちなみに朝飯は作れんの、1年生は?どういうのがでてくるの?男の朝飯ってなんか凄そうなんだけど・・・
梅ア 男の朝飯だね、ホント。米と味噌汁と卵料理とソーセージ。シャウエッセンにこだわってるけど(笑)。
呉本 ・・・え、でもそれってすごくない?すげー、じゃあ(スキー部に)入ってまず覚えることは料理なんだ。
梅ア そうだね。それと挨拶。
呉本 (挨拶は)最初はダリーって思ってたけど今んなると、やっぱ大事なもんだね。やっといてホントにいいと思うもん。社会出た時とか、上の人とかが来た時にやっぱきっちり挨拶できないと、そこで人脈壊れるし。
梅ア 体育会に居ること自体が人間的な勉強みたいなもんだから。もし、就職活動で一般学生がいるとこに行って、『あんた何頑張ってきたんですか?』って聞かれたら・・・、”根性”とか言えるよ(笑)。
呉本 ははは(笑)。
―やっぱり明治の体育会に入って学んだものというのは大きいですか?
呉本 でかいな。
梅ア うん。1番はやっぱりOBがいること。
呉本 うん。大学に入ってOBの力って身に染みたね。世界がデカク見えるって言うか・・・。(俺ら)二人ともそうなんだろうけど、特に俺なんかはちっちゃい枠の中にいた気がするんだよ。いざ大学に入ってみたら先輩に星野さん(仙一氏・昭44政経卒・現阪神タイガース監督)達がいるし。
梅ア もし、ここでこの競技やってなかったら、(出会うことなんて)ありえない訳だし。
呉本 そうだね。すげーところでキャプテンやってんだなーって思う。
―明治のキャプテンとしてプレッシャーはありますか?
呉本 無いって言ったら嘘になるよ。
梅ア あるよね。やっぱ野球部も昔は強かったでしょ。で、スキー部は昔、最強だったんだよ。明大飛行隊って言って、明治のジャンプ陣は表彰台独占とか(してたんだけど)・・・。
呉本 体育会全体は今、活躍してる?スキー部は?低迷してるよね。
梅ア 全体的にね・・・。
呉本 馬術とかはがんばってるけど。
―馬術部は関東学生大会で13連覇しました。スケート部(アイスホッケー部門)が現在3大会連続優勝(注3)しています。
梅ア すげぇじゃん。
呉本 体育会の報告会とかで他の部が優勝して、いっぱい優勝してるとやっぱ嬉しいよな。スキー部とかでも世界とか行っててすげーって思うし。そういう感じでみんなが頑張れば、他の部も励みになるっていうか・・・俺達もがんばんなきゃって(気持ちになれる)。俺達の代で、もう一回強い明治を復活させたいっていう願いはやっぱりあるから。
―成績的には二つの部ともあと一歩だと思うのですが、何をすればもう一歩踏み出せるとお考えですか?
梅ア 難しい質問だな・・・
呉本 やっぱ何か残したい。俺達が終わったらそれでいいんじゃなくて、こう5年後とか10年後とかこれから先に・・・活躍していけるようにしたい。
梅ア うん。残された時間は少ないけど、俺達の代が火付け役みたいになっていきたい。そこからまた復活して、“最強伝説再び”みたいにね。
呉本 そういうきっかけを作りたいんだよね。そのためには、(大学に)やっぱりもう少し体育会に力を入れてもらいたい。やっぱいい人材を採れば・・・ねぇ・・・。
―最後にですが野球部だったら秋季リーグに、スキー部だったらインカレに向けての意気込みを教えてください。
呉本 優勝はもちろんいつも言ってるけど、結果を残して歴史に名を残したい。
梅ア 目指すは総合(優勝)だけど、ジャンプで団体・個人、あとコンバインド(注4)で(優勝したい)。今まで点取ってなかったアルペン、ランナー(注4)も点を取る。取らせるっていうのが俺としての目標だから。
呉本 最後はお互いかっこよく終わりてーな。
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