紙面より〜2002年 秋の早慶戦野球号〜
 2002年秋の早慶戦野球月号の各面トップ記事を紹介します

精鋭たちのメダルラッシュ  水泳王国復活物語
(第14回アジア大会 9月29〜10月14日 韓国・プサン)

「体の方はきつかった」。大きな試合が三つ続いた今季。三田は本来の力を発揮できなかった。だが三田は自分より上の選手との差を「シーズン前までに自分がやってきたっていう自信」と明確にとらえている。また2位に終わった今大会の二百bバタフライからも「後半が練習不足という悪いところがわかった」との収穫を口にした。正確な弱点検索と目的意識。この二点を持ってすれば、来季は三田の『完全復活』の年になることは間違いない。

もう一人の競泳代表・明部は、リレーで金メダルを取ったものの、個人では6位と惨敗した。試合が重なりコンディションは悪かったが、「三つ出て結果を出している人がいる」と言い訳はしない。今季は国際大会で精神力の弱さを露呈した明部。来季こそはの百b自由形49秒台に向けて、「そのためにそれ以上のことやっている」と言う。

大槻は強気な選手だ。シンクロの銅メダルに対し、「あくまでも金が目標なので」。ケガの影響で惨敗した個人でも「完ぺきにこなせばメダルには届きます」。目標は常に「金メダル」と答える大槻。そのあくなき向上心があれば、いつか表彰台に立つ日が来るだろう。初の日本代表となった星合は、不出場に終わった。来年こそは同じポジションを争う遠藤(三津30クラブ)を抑えて「スタメンで出るくらいの勢い」でがんばって欲しい。近年のアジア大会では最多となる6個のメダルを取った水泳部。しかしその快進撃は終わらない。『水泳王国復活物語』はまだ始まったばかりである。日々の苦しい練習によって数段と鋭くなった彼等の目は、確実に来年の世界選手権、そして2年後のアテネ五輪を捉えている。

ハンド 早大関東制覇  どん底からの復活劇
秋季関東学生リーグ 9月14日〜10月12日 東京・駒沢体育館)

負けられない一戦だった。リーグ戦最終日、日大戦。昨季の覇者であり、2位の日大に対し、勝ち点差2で首位の早大に課せられた優勝の条件は引き分け以上。早大は「気持ちで負けないように」(林主将=人4)と試合に臨んだ。
「どちらに転んでもおかしくない」(林)試合は激しいものとなった。この日は得点王の猪妻正活(人3)にきついマークがついたが、森貴寛(人4)の調子が良く、着実に得点していった。しかし油断か緊張か、終盤、早大はチャンスを決められず、逆に日大に追いつかれてしまう。28−28。残り1分を切り、早大の反則から日大のカウンター、そしてまさかの逆転ゴールが決まった――ように見えたが、これはノーゴール。早大が反則直後に要求したタイムアウトを、審判が出し遅れたのだ。結局残り13秒から試合は再開され、きっちり守った早大が優勝を決めた。
11期ぶりの優勝。これは「練習の成果」(猪妻)でもあるが、一つの大会が選手の奮起を促したことも確かだ。8月の東日本インカレ。ここで早大は春季リーグ最下位の順大にまさかの敗北を喫し、予選で敗退してしまう。林は「(順大には)春も勝っていたので気の緩みがあった」と言い、脇若正二監督(昭50年卒)も「苦しんでいないチームだった」と振り返った。予選敗退は大きなショックだった。
 しかしここからチームの『再生』が始まる。「もうこれ以上の悔しさは味わいたくない」(林)。その一心で練習に励み、リーグ戦を戦い抜いた。接戦が多かったが、粘ってものにした。選手全員が最高のパフォーマンスを見せてつかんだ優勝であることは、レギュラー7人中5人が優秀選手に選ばれたことからもよく分かる。最優秀選手に選ばれた田平修一(人4)が「結果的にはよかった」と語るように、まさかの敗北は良薬となってチームに効いたのだった。
 しかしこれで彼らの戦いが終わったわけではない。11月にはインカレが控えている。監督も選手も目標はただ一つ「優勝」。屈辱の敗戦を経験し、どん底からはい上がってきたチームに、もう怖いものはない。(松浦)
 ○26−23中大 ○27−24順大 ○26−25国士大 ○34−26法大 △24−24明大 ○26−24東海大  ○30−24日体大 ○30−26筑波大 △28−28日大
※最終成績=@早大7勝2分
※最優秀選手=田平
※優秀選手=林、森、猪妻、文屋晴暁(商3)
※得点王=猪妻

 
魅せた!女王の貫禄  団体・個人でV
(第54回関東学生選手権 10月1〜6日  東京・駒沢体育館)

昨年と合わせて団体、個人両方でのダブル連覇である。昨年に見せた実力に揺らぎがないことを、出場校の中でもひときわ光るチームワークによって証明してみせた。

大会二日目のフルーレ団体決勝。専大に1−2とリードされた場面。じりじりと間合いを詰めてくる相手に対し「気持ちで負けたくない、一本取って次につなげたかった」と田島和香(教)は果敢に相手に向かった。積極的な攻めはチームに勢いをもたらし、同点になった後一気に相手を畳み掛け優勝をもぎ取った。フルーレ個人でじしん度目の優勝を前日に決めていた主将の藤原は、今大会に昨年とほぼ同じメンバーで臨んだことから「お互いの信頼感で勝ち取った優勝」と振り返った。
続くエペ団体でも優勝を決め、結果だけを見れば昨年に続く好成績。しかしここ何年か個人での活躍ばかりが目立ち、団体でどうしても勝てなかったことを考えればその意味合いは違ってくる。個人の強さを全体の強さへとそのまま生かせるようになったことは、昨年からの大きな変化といえる。「大事なのは練習中の雰囲気づくり」と馬淵友子(教)は語る。春のリーグ戦からの好調を維持するためには個人の技術向上に加え、チームの中での自分というものを選手一人ひとりに意識させる必要があったのだと言う。それがいい方向へチームを導いた。
大会を終え選手たちが目指すのは、今年の最大目標であるインカレ(全日本学生選手権)である。「最後の大舞台」(藤原)の言葉どおり、練習風景にもこれまで以上に緊張感がある。一方で休憩時間などに見られる和やかなムードは今のフェンシング部の好調さを物語っていた。大一番に向けて期待は高まる。(古藤田)


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