大型連休中の5月4日、西武の本拠地ベルーナドームで、一家の大黒柱がヒーローとなった。外崎修汰内野手(31)。延長10回2死満塁からサヨナラ勝利を決める適時打を放った。チームとして昨年6月から続いていた延長戦での連敗を「15」でストップさせ、今季初の3連勝に導く一打は、家族の支えが大きな力になっていた。

プロ野球選手としてはもちろん、夫として、また2児の父としてかっこいい姿をみせた。スタンドには妻と、7歳の長女、1歳になる次女が応援に駆けつけていた。試合後、私たち報道陣の立ち入りも許されている場所で、外崎の帰りを3人の勝利の女神が待っていた。常日ごろから勝負を争うグラウンドを離れ、子どもたちの顔を目にした外崎の表情からは自然と笑みがこぼれていた。

プロ10年目、新選手会長は4月はもがいていた。3月29日楽天との開幕戦で決勝打を放つなど、4試合連続安打とスタートは上々だった。しかし4月中旬ころから打撃は不調気味に。19日楽天戦での安打を最後に5試合無安打が続いた。4月28日のソフトバンク戦の第1打席で二塁打を放つものの、得点圏では1本が出せていなかった。

野球で結果が出ない時でも奮い立たせてくれたのが愛娘の存在だった。外崎は「癒やしですね。けっこうなぐさめてくれます。最近やっと野球のポジションだったり、安打だったり、アウトだったりというのをわかるようになってきている」と関心を抱いていることにも喜ぶ。

5月5日はこどもの日。日刊スポーツでは例年、この日に合わせて、各球団の選手のこどもたちへ、選手の似顔絵を描いてもらう企画を実施している。球団広報の方ご協力のもと、西武の選手の中から、私が今年似顔絵の作成をお願いしたのが外崎選手のお子さんだった。

外崎さん、紙2枚にわたり一生懸命絵を描いていただいた娘さん、本当にありがとうございました。同日付の紙面で、父の活躍を伝える記事と、娘さんが描いてくれたパパの似顔絵を掲載させていただきました。良き思い出の1つになりましたら幸いです。【西武担当=山崎純一】