オリックス山崎福が「進化系カーブ」で快投を再現する。チームは今日25日から8・5差をつけられている3位西武と3連戦を迎えるが、山崎福は27日の3戦目に先発予定。プロ初完封した10日の日本ハム戦以来となる。24日、メットライフドームで投手練習に参加した左腕は、宝刀カーブへの手ごたえを語った。

 「1年目、2年目よりも自分の中では良くなっていると思う。今年も5月に下(2軍)に落ちた時に、縦に落とすことを意識して練習をやってきたんで」

 前回の完封でも配球の軸になった生命線。平井投手コーチは、こんな意外なデータを明かした。

 「カーブの落差は、NPB全投手の中でもトップクラス。その資料を本人にも見せました。身長が高いこともあるけどね」。各球場に「トラックマン」などデータ機器が配備されていることもあり、12球団全投手の平均落差が数値で見られるという。

 山崎福の直球は140キロほどだが、それを生かすのが188センチの長身から放たれるドロンとしたカーブ。球団では10年金子以来となる連続完封は「最初から飛ばしていく」と頭にないが、緩急で強打の西武を抑えるつもり。CS争いへ最低でも勝ち越しが求められる重要カードで、先発の役割を果たす。【大池和幸】