ヤクルト川端慎吾内野手(30)が「腰強化」に着手した。12日、山田哲らと行う愛媛・松山合同自主トレの午前練習後、地元後援者と餅つきを実施。年末年始で3度目という川端は慣れた手つきで、きねを大きく振りかざした。歴代ヤクルト選手が実施してきた松山での自主トレ22年目で初の“餅つき大会”後、餅をファンに配ると、自らも「つきたてはおいしいですね」と笑顔で頬張った。

 弾力ある餅のような「粘り腰」をつくる。昨年は腰痛に泣かされ、8月31日に椎間板ヘルニアを摘出手術。1軍出場なしの屈辱を胸に、1年を終えた。今季の完全復活はもちろん、離脱せずに戦い抜くためにも腰回り強化に重点を置く。体幹を鍛えるメニューを倍以上に増やし、逆シングルの体勢で負荷を掛けるなど実戦につながるメニューも取り入れた。この日は打撃投手も務めるなど、コンディションの良さをアピール。「走っても体幹がしっかりしているからか痛みはない。問題なくできていますね」と、もち肌の端正なマスクをほころばせた。

 春季キャンプ初日を1軍で迎えるべく調整に余念はない。「2月1日から同じメニューをこなせるようにやってます。別メニューは考えてません。餅のように粘り強くいきます」。15年の首位打者はどっしり腰を据えて鍛錬に励む。【浜本卓也】