中日が、米大リーグ、マーリンズから戦力外となった元中日チェン・ウェイン投手(34)の獲得調査を乗り出すことが21日、分かった。この日、加藤宏幸球団代表(60)が「ドラゴンズにも縁のある選手。年齢のこともある。契約、肉体面でどういう状態か調査をしたい。他球団も調査するだろう」と関心を示した。

同投手はメジャー8年目の今季は中継ぎで45試合に登板、0勝1敗、防御率6・59に終わった。マーリンズのメジャー40人枠から外れ、事実上の戦力外となった。今後はトレードかウエーバーにかけられ、獲得を希望する球団がなければ、マイナー降格か自由契約になる。チェンは15年オフにマーリンズと5年契約を結んでいた。契約途中での戦力外のため、獲得の場合、金銭面の負担が少ないことも想定される。調査内容を確認してから、球団側は与田監督らに状況を報告する。

台湾出身のチェンは最速150キロ超の左腕で、スライダー、カーブ、チェンジアップなどの変化球を駆使する。高校時代から頭角を現し、03年オフに中日に入団。日本で才能を開花させ、09年に最優秀防御率のタイトルを獲得。11年までに127試合36勝30敗14ホールド1セーブ、防御率2・59の成績を残した。12年には自由契約となり、オリオールズに移籍、今季までメジャーで59勝51敗の成績を残した。

◆チェン(陳偉殷=チェン・ウェイン)1985年7月21日生まれ、台湾・高雄市出身。国立台湾体育学院から04年開幕前に中日入り。重い速球を武器に日本通算36勝。09年にはリーグ最多の4完封。12年からメジャー移籍した。183センチ、90キロ。左投げ左打ち。