“雑草”左腕は、恵まれた土の上で力強さを増していく。西武ドラフト1位隅田知一郎投手(22=西日本工大)が14日、初のブルペン入りをした。経験の少ない硬いマウンドの感触をじっくり確かめながら、21球。捕手を立たせ、5割程度の力でカーブも交えた。

テーマがあった。「プロ仕様の硬いマウンドということで、力を入れすぎず、全身を使って、抜けないよう意識したリリースをしました」。九州の地で力を養ったアマ時代は、軟らかく土が掘れやすいマウンドで投げることが多かった。苦労もあったという。疲れやすく「球速も出にくい」。それが当たり前だった。

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硬いマウンドは地面からの反発力が増す。対応すべく、新たなスパイクも試した。感触はいい。「やっぱり球速も出やすいですし、バランスもいいんじゃないか」。ドラフト4球団競合の背番号16は、スケールアップの可能性に満ちている。進化の予感を漂わせた。