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西武石井一背番は迷走の末「61」に決定
西武にFA移籍した石井一久投手(34)の背番号が「61」に決まった。球団が25日、他の選手の背番号とともに発表した。球団は涌井にエースナンバーの18を与え、涌井の16番をヤクルトでも背負っていた石井一に与える構想を持っていたが、涌井が18番を固辞したことでプランは白紙に戻っていた。迷走の末、たどり着いた結論は16番の「反転」だった。
「61」は石井一が代理人を通じて希望した。16が消滅した時点で球団は12、21などの候補を提示したが、石井一サイドが「61は空いているんですか」と要望。球団によれば、この時点で今季61だった星は52への変更が決まっていたため、石井一が61で落ち着いた。前田球団本部長は「やはり6と1に思い入れがあったようです」と説明した。
ヤクルトでは入団時から16を背負い、球団の期待通りにエースに成長した。石井一を尊敬する後輩のヤクルト石井弘は、16を逆にした61を背負ってその後を追いかけた。今度はその61を石井一自身が背負うことになるのだから運命というものは分からない。西武との契約時に「希望はないです」と話していた石井一も、やはり数々の実績を積み重ねてきた番号とは離れがたかったのだろう。
だが、このこだわりと独特のセンスこそがまさに石井一流と言える。キャリアを積むたびに背番号を小さくする選手がほとんどの中、来季でプロ17年目の左腕は自ら大きな番号を選んで新天地での1歩を踏み出すことになった。【大塚仁】
[2007年12月26日9時2分 紙面から]
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