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プロ野球2008年度契約更改

上原5分でサイン1億円増4・2億円

代理人を立てず1人で契約更改した上原は一発サイン。会見後さっそうと席を立った(撮影・浅見桂子)
代理人を立てず1人で契約更改した上原は一発サイン。会見後さっそうと席を立った(撮影・浅見桂子)

 巨人上原浩治投手(32)が26日、東京・大手町の球団事務所で契約更改交渉を行い、1億円増の4億2000万円プラス出来高でサインした(推定金額)。今季32セーブと球団記録を塗り替えリーグVの原動力となったことが評価され、交渉時間わずか5分という「超スピード更改」で現役投手では最高額となった。10年目を迎える来季はFA権を取得するが、メジャー移籍の夢をひとまず胸にしまい、まずは巨人の日本一奪回を誓った。

 テーブルについたと思ったら、あっという間に会見場へ。代理人を伴わなかった上原は、4年ぶりの単独交渉を5分で終えた。穏やかな表情で、1人の会見を始めた。

 上原「必ず上がる。もめごとなく(交渉が)終わると思った。かなり評価していただいた。抑えの評価は分からないが、気持ちよかった。何のつかえもなく、気持ちよく(判を)押した」。

 年俸4億円突破で、現役投手最高額を更新。清武球団代表は「最高、いや、トップクラスの評価をした」と言った。

 当然、昨年末の交渉内容は「先発投手」の前提があった。球団側は上原の「抑え一本」が正式に決まった6月の時点で、契約内容の再検討を済ませている。セーブ数はもちろん、登板試合数、イニング、連投、回をまたいだ登板など、根本から見直した。今季成績は、見直し条件のほぼすべてを満たしたとみられる。開幕の出遅れ分、タイトル獲得がならなかった分を差し引いても、4億2000万円は当然の評価だった。

 来季は指定席にどっしり座る。エースとして、日本一を奪回する。「先発としては、ここ3年結果を出していない。ケガでつまずきたくない。とにかく、ケガしたくない」と強調した。契約の出来高部分で、故障せず先発ローテを守った場合の要項が盛り込まれている可能性は高い。

 ケガなく開幕マウンドに君臨した先に、野球人として節目が待っている。来年4月、FA権取得。交渉では話題に上がらなかった。「取ってからちゃんと話をしたい。でないと失礼になる。シーズンに集中して、その時が来たら考える」。これまで同様、チームを最優先に考え言った。と同時に「思いはルーキーのときからある。気持ちはずっと変わらない」とも言った。

 巨人への逆指名会見を行った98年11月9日。こう話している。「日本で実績をつくってからの方が、いいと思った。あきらめたわけではありません」。変わらず心のよりどころにしてきたメジャー挑戦。その前には、越えるべきハードルがある。巨人を日本一に。原監督を胴上げするまで、夢はしまっておく。【宮下敬至】

[2007年12月27日8時32分 紙面から]

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