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吉永小百合、主演「母べえ」初日に涙

　吉永小百合（６２）が目を潤ませた。主演映画「母べえ」（山田洋次監督）が２６日に公開初日を迎え、東京・丸の内ピカデリーで舞台あいさつに立った。作品は太平洋戦争に向かっていく日本を背景に、不条理な悲劇に巻き込まれた一家の家族愛を描いた。原爆詩の朗読を通し、戦争の悲劇や平和の尊さを訴え続ける吉永にとって思い入れ深い題材となった。

　山田監督と３４年ぶりのコンビ。「長い年月が経ちましたが、山田監督の映画はずっと見てまいりました。弱いもの、小さいものに対する温かいまなざしをいつも感じていました。この作品もそれは同じです」。満員の客席を見つめながら「この映画に出演できたことは一生忘れられない思い出になると思います」と声を詰まらせた。同映画は２月に開催するベルリン国際映画祭コンペティション部門出品が決まっている。

［2008年1月26日14時10分］

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