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クレイグが007の6代目初の金髪ボンド

 【ロンドン14日(日本時間15日)=馬場龍彦】007シリーズの最新作「カジノ・ロワイヤル」(第22作)が、この冬全世界で公開される。注目は新ボンド。ピアース・ブロスナン(53)に代わって英国人俳優ダニエル・クレイグ(38)が第6代目、初の金髪ボンドとして登場する。当地ではエリザベス女王陛下も参加し、世界に先駆けロイヤル・プレミアを開催。新ボンドを強烈に売り出した。

 気温10度。木枯らしが吹くロンドンはクリスマス・イルミネーションも華やかに、すっかり真冬モード。その市内で、ホットな芸能ニュースになっているのが007の新作。雑誌の表紙、ハイウエー沿いの大看板と、いたるところにクレイグの写真がある。

 「新ボンドへの期待? あるよ。イギリス人は007が特別好きだからね」。英国諜(ちょう)報機関の新作に、タクシー運転手の口も滑らか。何より作品の出来がいつになく高いということも、この盛り上がりの原因になっている。

 そしてワールドプレミア。新宿コマ劇場前を思わせるロンドン・オデオン広場いっぱいに赤絨毯(じゅうたん)が敷き詰められ、出演者たちが、世界中のプレスに答えて回った。

 クレイグの登場に詰めかけた一般ファンも「キス・ミー!」と熱狂した。「これだけ盛り上がって僕もほっとした」と恋人同伴の新ボンドも満面の笑みで応える。エルトン・ジョン、スティングら有名人が続いた後、最後にエリザベス女王も姿を見せ、前宣伝としては、これ以上ない華やかな冬の宴(うたげ)となった。

 映画は、若きボンドが「007」の称号を得るところから始まる。前半はスピーディーなアクション。後半は純なラブストーリーへと突き進む。新ボンドはさほどの長身でなく金髪ではあるが、いささか地味な外見。ポロシャツでボンドガールへの愛も語れば、殺しの任務への疑問も持つ。スパイ映画に、真剣な人間味を加えたのが特徴だろう。クレイグも「ラブストーリーとしてもいい。女性にも大いに楽しんでもらえる」と語っていた。

 007ファンでロンドンまで見に来た映画評論家おすぎも興奮気味に「新ボンドは本当の意味でセクシーな男よ。久々にシリーズ傑作!」と高得点の感想だった。クレイグは30日に来日、12月1日の日本公開へ向け盛り上げる。「パイレーツ・オブ・カリビアン2」「ダ・ヴィンチ・コード」と、1、2位を走った今年の洋画界だが、最終コ-ナ-で「新007」が猛烈な追い込みをかけてきた。

[2006年11月16日8時44分 紙面から]

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