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小林薫が死刑執行補佐役
俳優小林薫(56)が、映画「休暇」(門井肇監督、来年公開)で、死刑囚を見守り、刑に立ち会う刑務官を演じることが17日、分かった。難しい役だが「骨太の作品」と楽しみにしている。18日に山梨県内でクランクインする。死刑囚は西島秀俊(36)が演じる。
原作は昨年7月に亡くなった作家吉村昭氏の短編。死刑制度が背景だが、あくまでも焦点は人間ドラマだ。死刑執行の補佐役をやれば特別休暇がもらえるため、結婚した中年刑務官が新婚旅行のために、激しく迷いながらも初めて立候補するという内容。
複雑で深い心の動きを演じることになる小林だが、気負いはないようだ。「特別刑務官らしくしようという役作りではなく、むしろ、生きていくということや、死んでいく者に向き合わざるを得ない1人の男を自然に演じたい」と話した。
さらに、人間の生死を真正面から描いたテーマそのものが出演を決意させた。「最近は身近なところにも小さな幸せがあるというテーマの作品が多いですが、『休暇』はいわゆる骨太の作品。テーマは重くて大変ですし、原作が書かれた当時からは状況も変わっているでしょうが、かえって新鮮でした」。
西島も「人間ドラマがしっかりと描かれているところに魅力を感じました。死刑制度そのものに対する切り口ではないところで登場人物たちが浮かび上がってくる」とコメントした。
また、映画「13階段」など多くの作品を監修してきた、元刑務官・坂本敏夫氏が監修しリアリティーも追究する。ほかに大塚寧々、大杉漣、利重剛らが出演。
[2007年11月18日7時50分 紙面から]
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