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遼クンCM撮影、ヨネックスは特需
- CM撮影で現地のメーク係からチェックを受ける石川遼(撮影・大石健司)
【シドニー(オーストラリア)1月31日=大石健司】石川遼(16=パナソニック)は、「広告塔」としても即戦力だ。初のCM出演として、用具使用契約先ヨネックスの撮影に挑戦。持ち前の笑顔と強心臓で、名演技を連発した。オンエアは3月からだが、前日30日までの同社受注会では前年比2倍以上の反応、「遼クン・モデル」への注文殺到など、早くも絶大な効果が表れている。プロデビューとなる5日の全英オープン予選を前に、遼クンの輝きは増す一方だ。
ゴルフをするだけが、プロじゃない。遼クンが事実上「プロ初仕事」となるCM撮影で、強いプロ意識と天性の演技力を発揮した。午前3時32分に起床し、5時前に撮影現場入り。「ホテルを出た時間は(優勝した)マンシングの最終日と同じぐらい。あの日も今日も不思議と眠くなかった」と軽い興奮状態だ。
CMは2パターン。朝もやの練習場でプロ生活のスタートを切る「夢の始まり編」と、断がいからドライバーショットを披露する「飛ばしたい編」だ。さらにポスターやカタログ、実物大パネル用の写真撮影と、すべてが終了したのは正午すぎ。「楽しかったけど、時間がかかるものですね。CMやプロの仕事とは、こういうことかと実感しました」。その間、さわやかな笑みを絶やさなかった。
既にヨネックスは「遼クン特需」に沸いている。首都圏の業者向けに行われた1月29、30日の受注会で、来場者は昨年比220%、ウエアやサンバイザーは同250%の受注があった。4月5日発売の1本9万2000円の「遼クン・モデル」のドライバーには、2000本の予約が入った。「信じられないことが起こっています。鳥肌が立ちます」と同社広報。3月のCMオンエアを前、遼クンが「宣伝マン」として即戦力であることを証明した。
「CMに出られる人間は限られているし、プロとして、ゴルフ以外にも挑戦するべきだと思う。これからもチャンスがあれば出てみたい」。プロとして、今後もゴルフ以外の仕事はたくさん待っているが、どこまでも前向きだ。ただ、この日は長時間の撮影でさすがに疲れたか、午後の練習は中止。「今日はできるだけたくさん寝て、明日(1日)36ホールを回ります」。プロの「洗礼」もこの日が初体験だった。
[2008年2月1日8時56分 紙面から]
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