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2007年高校ラグビー特集


第87回全国高校ラグビー大会

大阪朝鮮高、魂のトライ/高校ラグビー

前半、大阪朝鮮高FBの李一貴(右)は新潟工WTB近藤に後方からタックルを見舞い相手の突進を止める(撮影・加藤哉)
前半、大阪朝鮮高FBの李一貴(右)は新潟工WTB近藤に後方からタックルを見舞い相手の突進を止める(撮影・加藤哉)

<高校ラグビー:大阪朝鮮高19-14新潟工>◇1回戦◇27日◇花園ラグビー場

 花園が開幕から沸いた。地元の大阪朝鮮高(大阪第2)が劇的に初戦を突破した。14-14の同点で迎えた試合終了間際の後半28分にFB李一貴(3年)が右隅に勝ち越しトライを決め、19-14で新潟工(新潟)に競り勝った。八幡工(滋賀)は33-12で岡谷工(長野)を下して3年連続で2回戦へ進出。和歌山工(和歌山)は0-60と平工(福島)に完敗した。

 夢に見た「ドラマの主役」が回ってきた。14-14の同点で迎えた後半28分。ゴール前5メートルの左ラックから右へと、大阪朝鮮高のボールがつながる。最後に手にしたFB李が右隅に飛び込んだ。勝ち越しだ。「敵陣に入れば絶対に点を取れる。絶対に勝てるって、信じていた」。熱のこもった接戦に劇的に終止符を打ち、李の声が上ずった。

 3年前の花園が忘れられない。東大阪朝鮮中3年だった李は、大阪朝鮮高-東海大翔洋の1回戦を観戦した。後半ロスタイムにPGを決めて逆転勝ちした先輩たちの姿に感動。「あれを見て、もっとラグビーが好きになった。自分も、ああいうことをやりたい」。見事に新たなドラマをつくってみせた。

 地獄の直前合宿も、力になった。12日から4日間、和歌山県内で連日走り込んだ。午前9時から3時間、ひたすらランパスを繰り返した。往復550メートルのグラウンドを10本×2セット。午後の実戦練習を含めると1日の走破距離は約15キロ。李は試合後も息切れすることなく「スタミナは大丈夫だった」と余裕の表情。4月に就任した呉監督にとって花園初勝利で「しんどいことをやり切って、心のスタミナもあった」と笑みを浮かべた。

 都島工との大阪大会第2地区決勝も、同じ後半28分にトライを奪って逆転勝ちした。接戦での強さは、強豪校にも脅威になる。30日の2回戦は八幡工との近畿対決。「気持ちが前に出過ぎる面があった。ディフェンスをもう1度整備したい」と呉監督。目標のベスト4までこの勢いで、手綱を緩めず突き進む。【木村有三】

[2007年12月28日11時40分 紙面から]

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