このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー


ホーム > スポーツ > 世界水泳2007 > 会場ガイド



会場ガイド

北島、テニスコートで金!?

 北島が名門テニスコートで泳ぐ! 注目の水泳世界選手権(3月18日?、オーストラリア・メルボルン)は、普段は違う競技が行われる会場にプールを緊急設営。地球規模で問題化している異常気象とも密接にリンクしている。

全豪OP会場に「巨大水槽」

 1月にシャラポワが跳ねたテニスコートが競泳用プールに早変わりする。水泳世界選手権の競泳とシンクロナイズドスイミングの会場は、テニスの4大大会の全豪オープンが行われるロッド・レーバー・アリーナ。隣接するアクアティックセンターというプールは客席が約2000しかなく、観客動員のために1万1270席を準備できる同アリーナを使う。この上に組み立てられる巨大な「水槽」の中で、北島たちが世界一を争うわけだ。

188センチのシャラポワ水没

 50メートルの長水路が取れる「水槽」は、スペイン・バルセロナから運ばれてきた約350枚の亜鉛製の特殊パネルと、約4万個のネジとリベットで形作られる。水深は3メートル、約600万リットルの水で満たされる。2月9日に着工し、完成までわずか3週間の早業。もしコートが同量の水で満たされたら…。身長188センチのシャラポワ(ロシア)がサーブした瞬間、水面から現れるのはラケットのみ。スポーツ界屈指の長身美女が丸ごと水没してしまう。

600リットルの水が「武器」

 「水槽」は大会終了と同時に役目を終えるわけではない。メルボルンは近年、水不足に苦しんでいる。今年2月19日現在の降水量61万9252リットルは、97年同時期の34・9%。今年1月1日に出された給水制限は、まだ4段階で2番目に厳しいレベル3のままで、洗車や庭への水まきも制限されている。そこで、「水槽」の中の600万リットルの水が、この異常気象から緑を守る「武器」に変身するのだ。

大会終了後、樹木に恵みの雨

 大会終了と同時に水は約30時間をかけてタンクローリーに移され、さらに約1300個のコンテナに詰め替えられる。そしてメルボルン市内にある樹齢100年を超す約2000本の楡(にれ)の木などに「恵みの雨」としてもたらされることになる。仮設プールが大会のための単なる突貫工事で終わらず、エコに直結するところが、今大会の一番のミソかもしれない。



このページの先頭へ