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魁皇悲壮、負け越したら即引退/九州場所

豊ノ島に寄り切られ5敗目を喫した魁皇は、土俵に手をついてガックリ
豊ノ島に寄り切られ5敗目を喫した魁皇は、土俵に手をついてガックリ

<大相撲九州場所>◇10日目◇20日◇福岡国際センター

 大関魁皇(35=友綱)が、悲壮な覚悟を決めた。東前頭4枚目豊ノ島(24)に寄り切られ5勝5敗。取組後、負け越したら即日引退発表すると宣言した。3連敗の場合、13日目の23日には20年間の土俵生活に別れを告げることになる。賜杯レースは、1敗だった大関千代大海(31)が時天空(28)に敗れたため、2敗で横綱白鵬(22)大関琴光喜(31)平幕把瑠都(23)の4人が並んだ。

 支度部屋を出た魁皇が、ポツリと言った。「負け越したら終わりです。もう、どうしようもできませんから」。11度目のかど番での5勝5敗。場所は残り5日だが、負け越しが決まり、大関陥落が決まった場合、千秋楽を待たずに土俵を去ることを宣言した。

 衰えはもはや隠しようがない。この日も豊ノ島のスピードにほんろうされた。得意の左を差しても足が前に出ない。懐に入り込まれ、寄り切られての2連敗。「昨日(時天空戦)、今日と相撲になっていない。衰えているのは自分でも分かっている」と話す声にも力がない。

 本来なら、ここまでに貯金をつくりたかった。11日目の関脇安美錦戦(過去5勝4敗)をはじめ、今後は強敵との対戦が続く。13日目は白鵬戦が有力。仮に2連敗なら、横綱を相手に相撲人生をかけた勝負を挑むことになる。

 名古屋場所から痛めている左太もも裏に加え、右の太ももにも違和感がある。腰痛もあり、文字通りのがけっぷちに立っているが、魁皇は自分に言い聞かせるように言った。「相手が強いとかは関係ない。足を出して納得のいく相撲を取りたいんです」。

 88年春場所初土俵。同期の若乃花、貴乃花、曙はいずれも横綱となり、先に土俵を去った。それでも焦らず、土俵に立ち続けたのは、入門時の後援者からの言葉「そののんびりした性格を生かせばいい。息の長い力士になって、ファンを喜ばせればいい」があったからだ。積み上げた白星は、歴代4位の879勝(幕内711勝)。力を振り絞ってあと3勝を加えれば、大関魁皇は08年初場所でも見ることができる。【柳田通斉】

[2007年11月21日8時44分 紙面から]

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