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清原、博一さんに復活のアーチ誓う
- 故加藤博一氏の霊前で手を合わせる清原(撮影・野上伸悟)
必ず復活してみせます! オリックス清原和博内野手(40)が26日、神奈川・逗子市の加藤博一さん(享年56)の自宅を訪問し、21日に死去した大先輩の冥福を祈った。「博一さんのためにも頑張ってもう1度グラウンドに立ちたい」と、キャンプインを前にあらためて復活を決意。左ひざ故障を乗り越えて、手向けのアーチを天国に届けることを誓った。
ハワイ自主トレを終えたばかりの清原が帰国翌日に向かったのは、兄のように慕った先輩が眠る場所だった。優しくほほ笑む加藤さんの遺影を前に、静かに手を合わせた。「いい写真ですね。グラウンドにいる時はいつもこういう表情をされていました」。
新人時代から付き合いのある加藤さんとのさまざまな思い出がよみがえる。「リーグも球団も違うのに、かわいがってくれた。いつも笑顔で『キヨ、キヨ』って声を掛けてくれて。そういえば、18歳の時に人生で初めて行ったサウナも博一さんに連れて行ってもらった」と感慨深げに話した。
突然の悲報はハワイで聞いた。リハビリ中とはいえ、ジッとしてはいられなかった。「亡くなったことを聞いた後、博一さんのことを思いながら、思い切りフルスイングしてきました」。痛み止めの投薬をギリギリまで拒むなど闘病の苦しみから逃げなかった加藤さんの頑強な精神力を、弟分はしっかりと受け継いだ。妻の晴代さんから「次回は主人に復活のホームランボールを見せに来てください」と激励されると「頑張ります」と手向けのアーチを約束した。
昨年7月の手術直後は日常生活すらままならなかった左ひざは軽いランニングができるまでに回復したものの、まだまだ本格復帰への道のりは長い。それでも、この日の弔問で苦境に立ち向かう勇気がわいてきた。「キャンプ前にここに来ることができてよかった。博一さんのためにも、もう1度グラウンドに立ちたい。奇跡を信じてやっていきます」。加藤さんの遺影の笑顔を目に焼き付けた清原の表情は決意に満ちていた。【広瀬雷太】
[2008年1月27日9時9分 紙面から]
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