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テリー氏「林家テリ平」で落語デビュー
テリー伊藤(57)が、9月に高座名「林家テリ平」として落語デビューすることが22日、明らかになった。落語家林家たい平(42)の独演会にゲスト出演し、短い古典落語や小咄(こばなし)を披露する。子供のころからの落語好き。今年5月に左目の斜視を手術し「めでたく治ったので、今なら挑戦できると思った」。すでに着物もあつらえ、気分を盛り上げている。
落語デビューの場となるのは、9月22日に東京・新宿の紀伊国屋サザンシアターで行われる林家たい平独演会。ゲストとして登場するテリーは「昔からやりたかったんだよ」と声を弾ませる。
今年5月、39年来の左目の斜視を手術で治したことが落語挑戦のきっかけとなった。以前は、客席の上手、下手に視線を振ってもどこを見ているのか紛らわしく「落語に向かない」と自覚していた。「どっちがご隠居でどっちが与太郎なのか分かんないでしょ。めでたく治ったので、今ならできるんじゃないかと思ったわけ」。
パーソナリティーを務めるニッポン放送「テリー伊藤のってけラジオ」で共演している林家たい平に夢として語ったところ「ぜひやるべき」と背中を押された。たい平は「僕もうれしい。世情のアラで飯を食うのが落語家。時事ニュースをきっちり語れるテリーさんは、もうそれだけで落語家の素質十分。着物を着て、座布団に座ったテリーさんから発せられる言葉はすべて落語」と太鼓判を押している。
東京・築地生まれのテリーは、子供のころから落語を聞いて育った。「床屋さんでラジオで落語を聞くのが好きでね。昭和30年代はそういう風景があった」。特に故林家三平さんが好きだったという。「僕流の小咄もやりたいし、たい平師匠の後ろに入って二人羽織もやりたいね。『あちち』なんて嫌がる師匠にそばを食べさせるとか」。すでに着物も2着あつらえ、出ばやしも発注するなど、晴れ舞台に備えている。けいこはこれからだが、たい平は「せっかくだから、短い古典落語も1席やってもらいたい」とプランを明かしている。
「50を過ぎて、ままならぬものを抱えているのが大事なんだよ」と前向きに語るテリーは「本来なら何年も修行しなければ上がれない舞台。緊張するけど、とにかく師匠に恥をかかせないように頑張りたい」と話している。
[2007年8月23日8時36分 紙面から]
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