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コブクロ天国の母に届けレコード大賞

日本レコード大賞に輝いたコブクロ(撮影・浅見桂子)
日本レコード大賞に輝いたコブクロ(撮影・浅見桂子)

 第49回日本レコード大賞(日本作曲家協会主催)が30日、東京・新国立劇場で発表され、男性デュオ、コブクロの「蕾(つぼみ)」が大賞に輝いた。路上ライブを重ねた大阪・堺で出会い98年に結成。小渕健太郎(30)が18歳の時に亡くした母親を思って書き上げた曲で頂点を極めた。

 涙をこらえながら亡き母に歌をささげると、天からプレゼントが返ってきた。12年前、歌手になる前の18歳の時に母親と死別した小渕が「ずっと僕らを守ってくれている母に対する感謝を歌にすることができました」という「蕾」で大賞に輝いた。授賞式では「今日は母と一緒に歌っている気がしました。一緒に賞をもらってくれてるんだと思います」。大賞受賞者だけが許される2度目の歌唱では、込み上げる感情で声が途切れた。

 審査員21人のうち18票を獲得する圧勝劇。ステージを後にすると、あらためて母との縁を実感した。小渕は女性をかたどった賞品のブロンズ像を見詰め「母親にそっくり」と驚いた。

 ステージで母を語ることの多い小渕は、過去にもインディーズ曲「遠くへ…」や夏川りみに提供した「さようなら ありがとう」で母をモチーフにしてきた。その後、ドラマ「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」の主題歌を担当することになり、リリー・フランキー氏の原作を読んで母への愛に共感。あらためて浮かんだ情景を丁寧に整理し、歌にした。

 自身の境遇を重ね合わせた歌でもあった。小渕は「『蕾』は可能性の象徴です。田舎から都会に出て頑張っている人、これから花を開かせる人が思いを映し出せる曲になれば」。ともに路上で歌っていた大阪・堺の商店街で出会い、98年9月に結成した2人も蕾を膨らませてきた。「せきをしたら血が出るほど歌った」という路上修業に耐えて01年にデビュー。先に火がついた関西では1万人超の動員を連発したが、東京では当時の渋谷公会堂(約2000人収容)が半分も埋まらないこともあった。

 しかし、05年に「ここにしか咲かない花」「桜」が連続ヒット。昨年発売したベスト盤「ALL SINGLES BEST」が売り上げ300万枚を超えて全国区になった。「蕾」を収めた最新アルバム「5296」も19日の発売から2週間で出荷100万枚を突破した。

 今年9月には黒田俊介(30)に長男が誕生。逆に守るべき存在ができた中で来年は結成10周年を迎える。着実に根を張ってきた2人が、小渕の母が見守る空へ伸びるようにして大輪の花を咲かせた。

[2007年12月31日8時31分 紙面から]

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