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清志郎が喉頭がんから復活ソロライブ

ステージで勢いよくマイクを回す忌野清志郎(撮影・蔦林史峰)
ステージで勢いよくマイクを回す忌野清志郎(撮影・蔦林史峰)

 キヨシローが、ロックンロールの聖地・日本武道館に帰ってきた。06年7月から喉頭(こうとう)がんの治療のため活動を休止している忌野清志郎(56)が10日、「完全復活祭」と題した2年ぶりの単独ライブを開催した。80年代に所属した伝説のロックバンド、RCサクセションの元メンバーたちをバックに、ブランクを感じさせない迫力ある歌声を響かせた。

 雨上がりの夜空に吹く風が、早く来いよと、キヨシローを呼んでいた―。

 9日夜に武道館周辺に降ったみぞれが上がると、バカでかいトラックから機材が降ろされる。清志郎がドカドカうるさい“R&Rバンド”を率いて、武道館に帰ってきた。「がんが全身に転移してガリガリにやせて痛みの中で死んでいくと医者に言われたオレがね」。ノドを患ったとは思えない爆発的な声量で、1万3200人で満員の観客の度肝を抜く。「1人で小声で歌うしかできないと思ってた。何よりうれしいのはバンドに戻ってきたことだゼ」。喜びいっぱいに、高くJUMPした。

 80年代にライブの王様と呼ばれたRCのメンバーたちが17年ぶりに集結し、復活に力を貸してくれた。1つのスタンドマイクで一緒にハモる盟友のギタリスト仲井戸“CHABO”麗市(57)は言った。「清志には歌ってもらわなきゃ困るんだよ」。

 今回のがんだけじゃない。振り返れば清志郎の半生は逆風続きだった。70年代の低迷期、友人の自殺、絶頂期での重度の肝臓病、交通事故での長男の重傷。テレビの生放送では、ガム吐き事件などの幾多の悪態をつき、今の倖田来未のように激しいバッシングも受けた。原発ソングや、ロック風「君が代」では、レコード会社から発売禁止処分も食らってきた。

 昨年末に清志郎とテレビ共演して以来、SMAP木村拓哉もお気に入りで“カーラジオ”で聴くという新曲「毎日がブランニューデイ」で、こう歌った。

 ♪君と長い間過ごしたこの人生 80%以上は覚えてないかも

 でも、いいのさ 問題ない 

 君がいつもそばにいるから 毎日が新しい

 100%以上の幸福(しあわせ)を感じる 365%完全に幸福

 青春の憤りや嘆きをぶつけるだけが、ロックじゃない。「2年もよく寝たぜ」。死の病すら明るく歌い飛ばしたキヨシローが、50代にしか歌えないロックで再出発した。【瀬津真也】

[2008年2月11日8時9分 紙面から]

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