札幌大谷3戦連続2桁安打 初頂点へ王手

5回表札幌大谷1死二、三塁、逆転左越え3点本塁打を放ち人さし指を立てて走る浜崎

<春季高校野球北海道大会:札幌大谷11-5白樺学園>◇5日◇準決勝◇札幌円山

 札幌大谷は5回、1番喜多村桂悟中堅手(3年)のソロ本塁打と、5番浜崎裕生(ゆうせい)右翼手(3年)の3ランで逆転。3戦連続の2桁安打を放ち、白樺学園を11-5で下した。北海道栄は2回に相手のミスに乗じて大量6得点。9回無死満塁のピンチを継投でしのぎ、8-4で東海大札幌を退けた。今日6日は決勝。ともに打撃は絶好調で札幌大谷は初、北海道栄は25年ぶりの優勝を狙う。

 華やかに、豪快に、逆転劇を演じた。青空を切り裂くような打球が、立て続けに飛び出した。5回、札幌大谷の攻撃。先頭の喜多村が、直球をたたく。左中間へ飛んだ打球は、風にも乗ってフェンスを越えた。「詰まっていたので入るとは思わなかった」と本人も驚くアーチが、反撃ののろし。四球と二塁打で1死二、三塁とチャンスを広げ「強い打球を心がけた」という5番浜崎が、左翼芝生席に突き刺さる推定125メートルの逆転3ラン。アベック弾での決勝進出に「チームに勢いが付く」と、船尾隆広監督(45)の声が弾んだ。

 実は浜崎、1回戦の立命館慶祥戦ではスタメンを外された。自他共に認める、浮き沈みが激しい性格。札幌地区予選で打撃が振るわず、口数が激減した。普段は「お調子者でムードメーカー」(木村洸揮二塁手)が一変、表情が暗く、練習中にも声が出ない。「試合後、監督に『暗いぞ。だから(先発を)外した』と言われて、気持ちが楽になった。自信がなくなっていたので…」。船尾監督の荒療治で、すっかり気分爽快、目覚めたようだ。

 地区予選で不振だった中軸3人のバットが、今大会に入って振れている。浜崎は「大きく振る癖があるので、コンパクトにゴロを転がす練習をした」。この日は、中軸で5安打6打点。1回戦から3戦連続2桁安打の16安打で、白樺学園に襲いかかった。

 3年生の多くが、全道大会で準優勝した13年秋の戦いぶりを見て入学した。浜崎も、その1人。札幌円山のスタンドから観戦した試合は、くしくも、この日と同じ準決勝の白樺学園戦だった。創部7年目。「まだ優勝したことがないので、必死になって取りに行きたい」と浜崎。3季通じて初の頂点は、すぐそこにある。【中島宙恵】