エース長谷川4日で3完投!仙台育英が秋春連覇

4年ぶり12度目の優勝を飾った仙台育英ナインは笑顔で記念撮影(撮影・久野朗)

<高校野球春季東北大会:仙台育英1-0八戸学院光星>◇12日◇決勝◇石巻市民

 仙台育英のエース左腕長谷川拓帆(3年)が5安打完封して、チームを4年ぶり12度目の優勝に導いた。

 今大会は2ストライクと追い込むまで「脱力」をテーマにしてきた。走者を背負っても力み癖がなくなり、3回無死一、二塁、7回2死一、三塁のピンチを断った。「2ストライクまでは打たせて取る。球数も少なかった。それを夏に生かしていきたい」と、大きな自信を得た。八戸学院光星(青森3位)には昨秋の東北大会準々決勝でも6-0と完封しているが、この日の得点は5回に敵失で転がり込んだ1点だけ。集中力を切らさなかった。

 今大会は、初戦(2回戦)から4日間で3試合に登板してすべて完投。力むことがなくなったことで、ストライク先行と制球が安定して四球で崩れるパターンがなくなった。8回コールドが1つあるが、2試合が100球未満。「早く追い込めば、バッターも早打ちすることがある」と言い、初戦敗退したセンバツから完全にひと皮むけた。

 宮城3位からの下克上で、昨秋に続く東北王者の座に就いた。「この春を勝っても甲子園に出られるわけじゃない。しっかり夏につなげていきたい」と言った。秋春連覇と、エースは夏の宮城大会へ大きな弾みをつけた。