八戸学院光星が投手陣の層を厚くした。背番号10の左腕成田太一(2年)が、8回コールドながら公式戦初完封。「ランナーを出しても粘り強く投げるのが持ち味」と、8安打を浴びながら要所を締めた。先発した弘前学院聖愛との県大会準決勝など、結果を残せていなかったが、この日は速球で右打者の内角を突く攻めの投球が生きた。「自信を取り戻せた」と喜んだ。

 初戦(2回戦)は先発したエース左腕向井詩恩(3年)が、腰椎の疲労骨折を乗り越えて5回1失点と力を発揮。仲井宗基監督(47)は「試合を任せられるピッチャーが複数出てきた」と言い、夏の青森大会、2年連続甲子園出場へ大きな収穫を得た。

 決勝進出は2年ぶり。坂本(現巨人)を擁し初優勝した06年の決勝も、仙台育英との対戦だった。10大会ぶり2度目の東北王者へ、仲井監督は「いいゲームをしたい」と、好内容で夏へ弾みをつける。