三重が粘る星稜（石川）を１４－９で振り切り、優勝を果たした６９年大会以来、４９年ぶりの春４強を決めた。

　８回に３点差を追いつかれ、９－９で迎えた９回。敵失と安打で無死一、三塁とすると、３番曲（まがり）孝史朗内野手（３年）が勝ち越しの中前適時打。「（２番）浦口が打ってくれたので、自分もいけると思いました」と興奮気味に振り返った。曲の適時打を皮切りに、この回一挙５得点。試合を決定づけた。

　小島紳監督（２８）は「疲れました。みんなよく頑張ってくれた。粘りで、うちの良さが出せました」と選手をたたえた。

　準決勝の相手は１４年夏の甲子園決勝で敗れた大阪桐蔭。小島監督は「（第３試合の大阪桐蔭の試合をテレビで見ていて）選手たちと『やりたいな』と話していた。４年前の雪辱を果たしたいです」と力強く語った。曲も４年前、決勝をアルプスで見ていたと明かし「負けて悔しかった。このチームはあの決勝を見てやってきた。先輩たちの分も、俺たちがやってやるという気持ちです」と言葉に力を込めた。【奥田隼人】