<春季高校野球北信越大会:佐久長聖7-6日本文理>◇4日◇準決勝◇石川県立野球場
日本文理(新潟)は佐久長聖(長野)に6-7で逆転負けした。14年春以来の決勝進出を逃した。公式戦初出場で先発マスクをつけた佐藤魁星捕手(2年)が2-2の4回1死満塁で勝ち越しの左越え2点二塁打を放ったが、お役御免になった7回に逆転されてしまった。
重圧のかかる北信越大会準決勝で放った佐藤魁の長打が、夏につながる号砲になった。2-2の4回1死満塁。左翼フェンスにワンバウンドで届いた勝ち越しの2点二塁打は、逆転負けしたとはいえチームの底力を見せた。佐藤魁は今北信越大会で初登録メンバー入り。大舞台の準決勝が初の公式戦。「自分の中では重いものがあった。やってやろう、という気持ちと不安があった」という思いを、快打がはね返した。
佐藤魁を先発捕手に抜てきした鈴木崇監督(37)は言う。「1、2年生に夢と希望じゃないけれど、しっかりやっていれば…、という中で結果を出してくれた」。先発は南隼人投手(2年)で、2年生バッテリーを組んで初の公式戦に挑んでいた。「3学年そろって夏へ、という中でいい一打になった」と鈴木監督は佐藤魁の長打を高評価する。「しっかり臨める20人を選ぶ」と、夏へ向けてメンバーの再入れ替えを表明しているだけに、選手たちの競争心は高まる。
南-佐藤魁のバッテリーは、6回を終えて2人セットでお役御免になった。5安打4失点の6-4と、リードした場面での交代だった。しかし、佐藤魁は反省しきりだ。「逆転される流れを作ったのは自分たち」と言う。「南(投手)を配球でカバーしてやれなかった」と“自分たち”の中でも、責めたのは自分自身だった。
そんな、反省が夏に向かうための起爆剤になる。正捕手は佐藤旭(3年)。昨秋に背番号2をつけた坂井元気捕手(同)も、右第1肋骨骨折の故障から復帰に着々だ。「超えなければならない先輩たち。追い越す気持ちで、切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」。北信越準決勝敗退は、分厚い選手層を誇る日本文理を活性させた。【涌井幹雄】