<高校野球神奈川大会:横浜4-0慶応>◇24日◇準決勝◇横浜スタジアム
ドラフト上位候補に挙がる横浜(神奈川)・織田翔希投手(3年)が、快速球連発で4季連続甲子園に王手をかけた。23年夏の甲子園V慶応を相手に、自己最速を4キロ更新する157キロをマーク。チームを6年連続の決勝進出に導き、県内の連勝記録を「38」に伸ばした。村田浩明監督(40)との運命的な出会いから紡いできた「織田物語」が、頂点に挑む最終章へ動き出した。
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織田は特別な思いを抱き、慶応戦のマウンドに上がった。「2年半の集大成。ここまでやってきたものを出そうと思った」。初回からエンジンをフルスロットに入れた。球場表示で、初球の真っすぐから156キロ。常時150キロ超えを連発した。2回、3人目の打者へ投じた初球と3球目は157キロ。球場は騒然となり、「うれしいというか、びっくりしています」。
アクシデントにも動じなかった。5回はマウンドに上がりかけたが、やや足をひきずるしぐさを見せ、ベンチへ下がった。6分間の治療を経て、再びマウンドに戻った。その後も最速155キロと速球は衰えず、慶応に付け入るスキを与えなかった。7回途中で左足がつり無念の降板も、6回0/3を無安打4四球無失点。84球の熱投で、代わった2人と9回2死までノーヒットノーランの快投リレーにつなげた。
織田の一番の特長は体の柔らかさにある。テイクバックは大きく腕がしなるように出てくる。オリックス岡崎スカウトは「弓矢と一緒。後ろがしっかり取れているからあれだけの出力を出せる」と説明した。秀でた柔軟性と、横浜で体を鍛えてその使い方を覚えたことで、集大成の夏に157キロを生み出した。
横浜での“織田物語”の始まりは、3年前の慶応戦だった。横浜は夏決勝で慶応に逆転負け。慶応はその勢いで、甲子園を制した。その夏、村田監督は気分転換に家族と九州旅行に出かけた。「自分も若輩者で。その時はすごく悔しくて」。旅先で出会ったのが、まだ中3の織田だった。横浜に合格した織田に直筆の手紙も送り、熱い思いを伝えた。織田も「村田監督と野球がしたかった」と覚悟を決めた。
もしあの時、慶応の敗戦がなければ、逸材との出会いはなかったかもしれない。村田監督は「だから慶応が勝ち上がってきた時、織田に『お前でいくぞ。これは運命的なものだから』と話したんです」。織田は指揮官の思いに応えた。
参加172チームの頂点まで、あと1つ。織田は「甲子園に出ることもそうですが、まずは神奈川で優勝することが目標。万全の状態で決勝戦に臨みたい」。物語の最終章は、自身4度目の甲子園と決めている。【保坂淑子】
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織田翔希(おだ・しょうき)
◆生まれ 2008年(平20)6月3日生まれ、北九州市出身
◆身長・体重 186センチ、80キロ。
◆投打 右投げ右打ち
◆50メートル走 6・3秒
◆遠投 100メートル
◆競技歴 小1で足立クラブで野球を始め、足立中では全国大会に出場。軟式球で143キロをマーク
◆野球を始めたきっかけ 幼なじみに誘われて
◆好きな食べ物 すし
◆自分の好きなところ 身長が高い
◆自分を動物に例えると お猿さん
◆1日誰かに変われるなら? 大谷翔平選手
◆ストレス解消法 寝ること
◆好きな言葉 親孝行
◆特技 体が柔らかい
◆ストレス解消法 寝ること
◆この世で一番怖い物 言葉
◆必需品 ボール
◆今の楽しみ 野球!
◆ピッチャーとは? チームの色
◆三振とは? チームを勢いづけるもの