【甲子園】佐野日大、OB沢村拓一氏の辛口エール「本当にその通りだと」力に変えて16強入り

佐野日大対神村学園 神村学園に勝利し、笑顔で応援席に向かう佐野日大の選手たち(撮影・河田真司)

沢村先輩、打ちました! 巨人、ロッテ、レッドソックスでプレーした沢村拓一氏(38)の母校、佐野日大(栃木)ナインが、先輩からの辛口エールを力に変えて、29年ぶりの甲子園16強入りを決めた。

12日の2回戦で優勝候補の神村学園(鹿児島)を破る金星。その立役者で、先制2点三塁打を含む2安打2打点をマークした桜岡稜万外野手(3年)は胸を張った。「沢村さんの観戦記を部員全員で読みました」。

今春センバツ初戦で三重に0-2と完封負けを喫した。その試合をアルプス席で見守っていた沢村氏は、日刊スポーツに愛ゆえの激辛メッセージを送っていた。「一番感じたのはフィジカルのなさ。極端な話、バットを置いてトレーニングに特化しろ」と刺激的なアドバイスを送られた。

普通ならショックを受けそうな内容だが、桜岡は「自分たちは入学した時から『細い細い』と言われてきた。本当にその通りだと思った」と素直に受け止めた。そこからチームは一変。バットを握る前に、徹底的な筋トレと走り込みで泥臭く肉体改造に取り組んだ。

桜岡は栃木大会決勝でも9回2死から同点適時打を放ち、16年ぶり優勝へと貢献している。迎えた甲子園は、初戦で強豪・聖隷クリストファー(静岡)を撃破。2回戦の神村学園戦では3回2死一、三塁からスライダーを流し打ち、左翼手の脇を抜ける2点三塁打をマークした。「コントロールがいい投手なので積極的に振っていった」と、今大会チーム初適時打に手応えを口にした。

春には「外野に飛んだ打球すら数えるほど」と評されたチームが、97年8強以来の快進撃だ。「やってみれば、今までと見える世界がきっと変わってくる」。沢村氏の観戦記の最後に送られたその言葉通りの景色を見ている。3回戦は健大高崎(群馬)と対戦する。覚醒した佐野日大の夏は、まだまだ終わらない。【鳥谷越直子】

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