イチロー放心9回悲劇、勝ち越し打もサヨナラ負け

<インディアンス6-5マーリンズ>◇4日(日本時間5日)◇プログレッシブフィールド

 痛恨の1敗に、マーリンズのイチロー外野手(42)もうなだれた。インディアンス戦に「1番右翼」で8試合続けてスタメン出場し、2試合連続のマルチ安打。同点の9回無死二塁、球界屈指の左腕ミラーに対し、長身から繰り出されるスライダーを捉え、右翼線への適時二塁打で1度は勝ち越した。

 ところがイチローも心が折れるほど、悲劇的な幕切れが訪れた。その裏、抑えロドニーが2度の暴投に3四球で2死満塁とされ、同点適時打とサヨナラ打を浴びた。サヨナラ二塁打は、ジャンプして飛びついたイチローの脇を無情にも抜けていった。

 イチローはロッカールームに戻っても、しばらく放心状態で座ったまま動けなかった。9回の適時打については、難しい打席か、との問いに「そりゃそうです。見たら分かるんじゃないですか、そんなの」。気持ちが見えた打席だったか、との問いにも「気持ちで打てるわけじゃないですからね。気持ちで打てるなら毎回打てますから。それなりのレベルの相手だったら、技術で打たないとね。気持ちで打ったことは1度もないですよ」と答えた。イチロー自身もプラードの犠飛で生還し、2点リードで勝利を確信したはず、だった。

 4月28日以来の借金。ワイルドカード争いも厳しくなり、「はい、ごらんの通りですけど」。試合後はホームに戻り今日5日はデーゲームという強行日程の中、心身ともに疲れ切って球場を後にした。(クリーブランド=水次祥子)