<ドジャース11-15パドレス>◇21日◇韓国ソウル
激震が走った朝。夜は激戦となった。野球以外でも注目を集めることとなったドジャース大谷翔平投手は、2夜連続で快音を響かせた。
第1打席、右腕マスグローブの初球カットボールを捉え、右前にクリーンヒット。持ち味の好球必打で打球速度108・7マイル(約175キロ)の高速ライナーを飛ばした。さらに7回1死一塁、4番手で登板したパ軍の松井とメジャー初対決。初球スライダーを右翼へ運び、大飛球はフェンス手前で失速したが、日本人対決に球場がどっと沸いた。
前日の開幕戦では5打数2安打1打点。チーム初盗塁も決め、逆転勝ちに貢献した。だが、祝福ムードもつかの間、水原通訳の違法賭博の疑惑が翌朝に明らかになったことで、ド軍は同氏の解雇を決定。この日は、試合前から異様な雰囲気に包まれた。選手宿舎にメディアが詰めかけ、大谷がチームバスに乗る瞬間、球場に到着する姿ですら注目された。午後3時、ド軍のクラブハウスが開放されると約30人の報道陣が狭いスペースで待機。だが、野手のチームミーティングが終わっても、大谷が姿を現すことはなかった。
午後4時ごろ、野手がウオームアップを開始。前日は元気いっぱいに参加したが、大谷は室内調整に終始した。初めてフィールドに登場したのは先発メンバーの発表時だった。「2番DH」で名前がコールされると、変わらず大歓声を浴びた。チーム全員とハイタッチを交わし、ロバーツ監督、1番ベッツと胸を合わせた。とびきりの笑顔とはいかなかったが、普段通りの明るい表情。ただ、いつもいたはずの水原氏が近くにいない。ぽっかりあいた穴の違和感は拭えなかった。
試合前の会見でロバーツ監督は「コメントできない」と繰り返した。開幕2戦目は、オリックスから移籍した山本のデビュー戦だったが、1回4安打5失点で降板。「ショウヘイは準備できている」と同監督が話したように、大谷は影響を感じさせないプレーを見せた。ただ、両軍ともに投手陣が崩れ、乱打戦となる展開。水原氏の電撃解雇との関連性はないはずだが、結果的に山本の記念すべきメジャー初登板に水を差し、後味の悪い試合となった。