水原一平氏、ESPN取材に「ショウヘイのライフスタイルに合わせようと無理を…」その後発言撤回

20日のパドレスとの開幕戦で試合を見守る水原一平氏(右)とドジャース大谷(2024年3月20日撮影)

米専門テレビ局ESPNの電子版は22日(日本時間23日)、ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳・水原一平氏(39)が当初の取材で明かしていたギャンブル依存に陥った過程を詳細に伝えた。19日(同20日)に最初にESPNのインタビューを受けた際に話した内容となる。インタビューは電話で、大谷の広報担当も参加し行われた。

それによると、水原氏は2021年に違法スポーツ賭博の胴元の男性とポーカーゲームの会場で初めて会い、その直後から野球以外のスポーツ賭博をツケ払い方式でスタート。それが違法賭博だとは知らなかったという。当時所属していたエンゼルスからの給料は約8万5000ドル(約1280万円)で、2022年末の段階で賭博の負けによる借金は100万ドル(約1億5000万円)に膨らんでいたという。

「ショウヘイには、その状況は言えなかった。自分は生活も苦しく、ぎりぎりの暮らしだった。彼のライフスタイルに合わせようと無理をしていたからだ。だが、彼にそのことは言いたくなかった」と告白。大谷は兄弟のような存在で、自分の妻よりも長く一緒にいるとも話した。

賭博による借金は2023年初めの段階で400万ドル(約6億円)に膨らみ、このとき初めて大谷に助けを求めた。「私が事情を説明すると、彼は当然、それに憤っていたが、助けると言ってくれた。借金の相手が誰かは、彼は何も知らない。それが違法なのかも聞いてこなかった。ただ借金返済の支払いをしなければいけないと伝えた」と話した。

そこで大谷は水原氏のいる前で自分のパソコンを立ち上げて自分の銀行口座にログインし送金。数カ月の間に8、9回、それぞれ1回につき50万ドル(約7500万円)を送金したという。このインタビューの時点で、自分の身に起きている事態は、妻にも話していなかったという。

借金の肩代わりをしてもらった後、数週間は罪悪感が消えなかったが、大谷は切り替えて普段と変わらなかったという。また大谷はギャンブルを1度もしたことはなく「ギャンブルは最悪なものと考えている」とも話した。

このインタビューの翌日、水原氏と大谷の広報は発言を撤回。大谷は何も知らなかったとしている。

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